これほど問題発言が飛び交った国会を「文書」として残さないなんてもったいない。国民を見事なまでにバカにした今国会中の暴言・妄言の数々を振り返る。最初のノミネートは「もり(森友)かけ(加計)」騒動で終始国会を“リード”し続けた安倍首相だ。
「本当に悪巧みをしようとしたらそんな写真なんか出しませんよ! 3秒くらい考えればわかること」
6月5日の決算行政監視委員会で、宮崎岳志議員(民進党)が安倍首相と加計学園理事長の加計孝太郎氏らがワイングラスを仲良く傾ける写真(昭恵夫人のフェイスブック)をもとに追及した際の一幕だ。なるほど、本当に悪巧みしている時は隠そうとするわけだ。そうすると、あの「総理のご意向」文書は……3秒くらい考えてしまった。
「怪文書」発言で「暴言政治家」の仲間入りを果たした菅義偉・官房長官。後に、「怪文書という言葉だけが独り歩きしたことは極めて残念だ」と発言。独り歩きさせた張本人の言葉だけに、重みが違う。菅氏は本誌前号で登場した東京新聞・望月衣塑子記者の執拗な質問に対しても、「ワタシ、あなたにソレ答える必要ないとオモイマス」となぜかカタコトの日本語で応戦。“新キャラ”を開花させた。
首相最側近の萩生田光一・内閣官房副長官は、文科省の局長に「官邸は(学部新設を)絶対やると言っている」と発言したとされる新文書で俄然注目を集めている。文書が出される4日前の6月16日、萩生田氏は福島瑞穂議員(社民党)から安倍首相と加計学園理事長が「腹心の友」であることを知っていたか問われ、「最近、盛んに報道されているから承知している」と答えた。
だが、その後、4年前に自身のブログで、安倍氏と加計理事長との“スリーショット写真”を掲載していたことが発覚。結果、自身が「最近、盛んに報道されている」立場となった。