野球のボールが入ったカゴをマウンドまで運び、始球式を盛り上げるベースボール犬。今季で10年目を迎える柴犬の“わさび”は、これまで47試合でこの大役を務めてきた。
「わたしがじょうずに運ぶと、みんなが喜んでくれるの。それがすごくうれしい!」
満面の柴犬スマイルで語るわさび。常に本番一発勝負というプレッシャーのなか、彼女が生き生きとボールを運べるのは“パートナー”でもあり飼い主でもある三沢治美さんのサポートによるところも大きい。
「ボールを入れるカゴを工夫して作ってくれたり、健康管理に気を配ってくれたり、ずっと一緒に歩んできたの。わたしにとってはお姉ちゃんのような存在ね」
わさびがベースボール犬としてデビューしたのは3歳のとき。
「元プロ野球選手で、今も野球関係のお仕事をしているお父さんのお手伝いがしたくてはじめたのよ」
球場という、犬にとって非日常の場所でも堂々とボールを運ぶわさびだが、失敗が続いたこともあったという。
「お姉ちゃんと一緒にいれば安心、と思えたから乗り越えられた。そしてなにより、『やらなくちゃ!』じゃなくて『楽しい!』
って心から思えたから」
ボールと一緒に笑顔も運ぶわさびは、始球式のMVPだ。
【プロフィール】
名前:わさび ♀
年齢:13歳
種類:犬(柴犬)
勤務先:球場
職種:ベースボール犬
主な仕事内容:プロ野球の始球式でマウンドまでボールを運ぶこと。ボールと一緒に笑顔もお届けすること。
お給料:手作りワンごはん
好きなこと:ボール遊び。お出かけすること。
嫌いなこと:あまりないかも!
現在の悩み:健康のために体重維持したいけど、ごはんやオヤツはたくさん食べたいし…悩んじゃうわ…。
将来の夢:これからも元気で、たくさんの人に笑顔をお届けしたいワン。
撮影/山口規子
※女性セブン2017年7月13日号