NHK大河『おんな城主 直虎』で高橋一生(36才)が演じるのは小野但馬守政次。女として、生まれながらに一国の主となった井伊直虎の幼なじみ・鶴丸(政次の幼名/柴咲コウ)として、秘めた思いを寄せる彼女を気にかけながらも、井伊家筆頭家老の嫡男として政をするなかで、父親同様に憎まれ役を引き受けていく政次は、何が起きようとも常に大局を見て、冷静沈着に策略をめぐらせる。だからこそ自分のことはいつも後回しで、ぐっと我慢。誤解されようとも、否定も弁解もしない。
一方の柳楽優弥(27才)が演じるのは盗賊団の頭。武家に生まれながら幼い頃に戦乱で両親を亡くして以来、孤児や流れ者を束ね、流浪の生活を送る。何物にも縛られない自由気ままな龍雲丸は、とにかく明るくて陽気。政次とは真逆の生き方だ。
「政次と龍雲丸はね、『キャンディ・キャンディ』のテリーとアンソニーに似てるんですよ」
『おんな城主 直虎』を、毎週楽しみにしているイケメン評論家の沖直実さんはこう続ける。
「政次はアンソニーに比べて若干腹黒いけどいつもそばにいて見守ってくれる。龍雲丸は不良っぽくてやんちゃでワイルドなテリーにそっくり! 静と動とでもいいますか、まったく正反対の男性だから、女性たちはハマリやすい」
毎回放送終了後には、ツイッター上に“虎絵”がアップされるが、これこそ人気ドラマの証、といわれている。あるテレビ局関係者が言う。
「NHKもこのブームを知り、大河ドラマ、朝ドラの公式サイトやスタジオパークなどで、出演者がゲストで来ると、“◯◯絵”の募集をかけるほどになりました。今や“◯◯絵”は、視聴者の熱さを示すバロメーターとして定着しています」
ちなみにこうした大河ドラマのイラストが次々と投稿されるようになったのは、2012年の大河ドラマ『平清盛』から。視聴率こそ振るわなかったが、「脚本がいい!」などとプロの漫画家たち等の間で大いに盛り上がった。思い思いのシーンをイラストや漫画にした“盛絵”はブームとなり、朝ドラに飛び火。2013年に放送された『あまちゃん』や『ごちそうさん』、2016年の『あさが来た』などでも、名シーンをイラストにした“◯◯絵”は大きな話題となった。
※女性セブン2017年7月20日号