本誌・週刊ポスト7月14日号では、政府が選挙戦さなかに全国の新聞70紙、民放テレビ局43社に約4億円の政府広報予算をバラ撒いたことを報じたが、都議選が終わると、大メディアは一斉に「都民ファーストの会」バッシングに転じた。
小池百合子・都知事が突然代表を辞任すると、それまで政権を批判してきた朝日新聞は「選挙のためだったというのが露骨だ」(7月4日付)、TBSも『NEWS23』(7月3日放送)で、「代表が交代っていうのは問題ありだよね」という批判の声を報じ、フジテレビは『直撃LIVEグッディ!』(7月4日放送)が平慶翔・都議の疑惑(※注)を執拗に追いかけている。
【※注/下村博文・自民党幹事長代行の“闇献金疑惑”をリークしたのは「自民党以外から都議選に出ている元秘書」と、平氏であることを下村氏が暗に指摘。平氏が事務所を辞める際には金を使い込んだとする上申書を書いたことも明らかにしたが、平氏は全て否定】
自民党幹部が嘯いた。
「そのうち小池チルドレンの醜聞が噴き出して、都民ファーストへの期待は失望に変わる。そうすれば自民党への逆風は止む」
安倍一強の政治状況を過信し、まさに「力で国民の目を塞いでしまえ」というやり方ではないか。
※週刊ポスト2017年7月21・28日号