絡み合う人間模様がいよいよ動き出したNHK連続テレビ小説『ひよっこ』の人気が止まらない。谷田部みね子(有村架純・24才)が行方不明の父とニアミスし、上京していた小祝宗男(峯田和伸・29才)が「みね子を頼んだ!」と奥茨城に帰っていった――。
7月4日の放送では、自己最高視聴率の21.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。番組のチーフ・プロデューサーの菓子浩さんはこう語る。
「今作は朝ドラによくある、『私〇〇になる!』というわかりやすいテーマを掲げていません。大きなテーマを掲げて作り上げたものではないからこそ、見る人によって、さまざまなストーリーを読み取ってもらえるのではないかと思っています。とはいえ、みね子は失踪した父親の代わりに東京で働いています。当時の金銭感覚や仕事についてきちんと描くことを忘れると、ふわふわしてしまうので、生活費のことなどは、なるべく触れるようにしています。元来はのんびりしたみね子が、ひたむきに生きる姿にも共感が集まっているんですね」
朝ドラにイケメン俳優はつきものだが、今回もみね子の周りには、幼馴染の角谷三男(泉澤祐希・24才)、父親を捜す警察官の綿引正義(竜星涼・24才)、すずふり亭の仕事仲間の前田秀俊(磯村勇斗・24才)、同じあかね荘に住む慶応ボーイの島谷純一郎(竹内涼真・24才)など、現在注目の若手俳優が揃っている。キャスティングについて前出の菓子さんはこう話す。
「ほとんどオーディションで選んだのですが、同じようなタイプの人ばかりだと、見ているかたも混乱すると思うので、苦労しました。ホワイトボードに、役名と候補者を書き込んで、脚本家の岡田惠和さんとスタッフとで、ああでもないこうでもないと組み合わせを考えました。選ぶのにはかなり時間がかかりましたね」
実は彼らのうち3人は過去に“ヒーロー”を演じたという共通点がある。竜星は『獣電戦隊キョウリュウジャー』(テレビ朝日系)のキョウリュウレッド役を、磯村は『仮面ライダーゴースト』(同系)で仮面ライダーネクロム役を、竹内は『仮面ライダードライブ』(同系)の主演を演じた経験がある。
これに大興奮なのは、“朝ドラ受け”でおなじみの同局『あさイチ』司会のイノッチこと井ノ原快彦(41才)だ。
竜星が活躍した日には、「彼、キョウリュウジャーのレッドだったんだよ!」と、竹内と磯村が登場した日には、「仮面ライダー2人が話しているような感じがして興奮しましたよね!」とコメント。しっかりとヒーローファンの声を代弁してくれている。
※女性セブン2017年7月27日号