国内

がんステージIV患者 「家で楽しく過ごし酒飲んで終わりたい」

在宅治療のステージIVがん女性が本音を告白(写真/アフロ)

 2人に1人が罹患する時代といわれるがん。年を重ねるにつれて、家族や親戚、友達ががんになったという話を聞く機会は増えていく。実際、がんになったならば、希望を失ってしまいそうになるものだが、その現実を受け止め前に進んでいくしかないという現実もある。高橋みどりさん(仮名、66才)は、2年前にがんが発覚し、手術をするも転移が見つかり、ステージIVの診断を受けた。在宅治療を続ける高橋さんが、今の気持ちを語る。

 高橋みどりさん(仮名)――1951年、大阪生まれ。1児の母。28才で結婚して、32才で離婚。事務員として働きながら、女手ひとつで長男を育てる。60才で介護福祉士の資格を取得。2015年に大腸がんが発覚し、その翌年、腰骨に転移が見つかり、ステージIVと診断される。ひとり暮らし。在宅医療の道を選んだ。

 * * *
 3年前に大腸がんになって、1年半前に手術をしましたが腰骨などに転移していたことがわかって、また手術を受けました。麻酔から覚めると「もう腫瘍部分を取りようがなかった」と医者に言われました。がん細胞がまわりに散っていたんですね。それまではステージIIIと言われていたのですが、手術後からはステージIVと言われています。

 もともと私は大阪の生まれで、高校を出てからはスクールメイツで芸能活動をしていたんです。その後もラジオのアシスタントとかをちょこちょこやって、28才で結婚して、長男を産んで、その子が3才の時に離婚しました。簿記の資格を持っていたので事務の仕事なんかをしながら子育てをして、60才で定年になってからは、介護福祉士の仕事をしていたんです。がんになるまで、その仕事は続けていました。最後の仕事として、やってみようと思っていたんです。

 がんに関する本は100冊以上読みました。読んでいるうちに、どんな本でも、それは他人の考えやから、自分とは違う。自分なりの生き方や病気との向き合い方があると思うようになったんです。

関連記事

トピックス

隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
NHKの牛田茉友アナウンサー(HPより)
千葉選挙区に続き…NHKから女性記者・アナ流出で上層部困惑 『日曜討論』牛田茉友アナが国民民主から参院選出馬の情報、“首都決戦”の隠し玉に
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(時事通信フォト)
《「心神喪失」の可能性》ファストフード中学生2人殺傷 容疑者は“野に放たれる”のか もし不起訴でも「医療観察精度の対象、入院したら18か月が標準」 弁護士が解説する“その後”
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバムと住所・職業不詳の谷内寛幸容疑(右・時事通信フォト)
〈15歳・女子高生刺殺〉24歳容疑者の生い立ち「実家で大きめのボヤ騒ぎが起きて…」「亡くなった母親を見舞う姿も見ていない」一家バラバラで「孤独な少年時代」 
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《広末涼子が釈放》「グシャグシャジープの持ち主」だった“自称マネージャー”の意向は? 「処罰は望んでいなんじゃないか」との指摘も 「骨折して重傷」の現在
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト