独立記念日を翌日に控え、観光客でにぎわうニューヨークの老舗劇場に、さまざまな人種の観客が集まった。
「5年前に観劇した時よりも英語の発音が格段によくなっていた。もはやネイティブ!」
「妖艶で魅力的。圧倒的な存在感を見せつけていた」
彼らが絶賛するのは、3日(日本時間4日)ブロードウェーのアンバサダー劇場でミュージカル『CHICAGO』に5年ぶりに挑んだ、米倉涼子(41才)だ。
米倉は全編英語のせりふと歌で、主人公ロキシー・ハートを熱演。1150席の会場は満席で、立ち見が出るほど。劇中では、米倉のコミカルな表情と、日本語でのアドリブに笑い声も上がった。
「(みんなの反応が)背中を押してくれた」と観客の様子を楽しむ余裕を見せた米倉は、終演後に、ロキシーの羨望の的、ヴェルマ・ケリーを演じるアムラ=フェイ・ライト(56才)から「ウェルカムホーム(おかえり!)」と声をかけられると、涙ぐみ、前回よりもパワーアップしたロキシーを演じきったことに達成感をにじませた。
「5年前はチャレンジャーの気持ちでアンバサダーの舞台を踏ませていただいたのですが、今回はやりきらないと意味がないという意気込みで演じたので、前回とは違う緊張感でいっぱいでしたね」(米倉、以下「」内同)
体幹トレーニングによって鍛え抜かれたしなやかな体、英語の発音もさることながら、成長を見せたのは、伸びやかで力強い歌だ。
「私の中でのいちばんの変化は、歌を楽しめたということ。たくさんのスタッフに助けていただいたおかげで、舞台ではめちゃめちゃ楽しめました」
観客からの鳴りやまない拍手を聞いた米倉は、3度目の公演にも意欲を見せた。
「今回感じたのは『CHICAGO』は私にとって生きがいなんだということ。いつまでたってもやめたくないという思いでいっぱい。やっぱり刺激がすごいんです。この分だと、3回目、4回目もやりたくなってしまうかもしれませんね」
来月2日からの東急シアターオーブでの日本凱旋公演では、さらにパワーアップした米倉が見られるはずだ。
撮影/Masahiro Noguchi
※女性セブン2017年7月27日号