例年にまして天気予報が見逃せない夏である。新聞、テレビ、ラジオ、インターネット…今や予報は至るところで入手できるがどれも微妙に異なっていたりする。天気予報にはメディアごとの特長があることも知っておきたい。
●テレビ各局の予報が少しずつ違うのはなぜか?
各テレビ局の天気予報を見比べると、予報が微妙に異なるケースが少なくない。たとえば7月13日の夕方のニュースを見ると、翌日の東京について日本テレビ系『news every.』は一日中〈曇り〉、TBS系『Nスタ』は朝と昼を〈晴れ〉、夜を〈曇り〉と予報した。このような違いが出てくるのは、各局で予報の“流派”が違うからだ。『news every.』の気象予報士・木原実氏が明かす。
「基本的にはどのメディアも気象庁の観測データをもとに予報しています。ただし、テレビ局や番組によっては民間気象会社の独自情報を加えて、予報を“修正”している。例えば、私の番組(『news every.』)は気象庁の予報をそのまま使っていますが、同じ日テレ系でも、『ミヤネ屋』は民間のウェザーニューズの修正予報を使っている。TBS系『Nスタ』は、民間気象会社・ウェザーマップの予報を加えています」
●信用できる「お天気キャスター」の見分け方
どの「お天気キャスター」が信用できるのかも気になるところだ。前出・木原氏が指摘する。
「そもそもタレントなど気象予報士でない人がキャスターをしている場合は疑ってかかるべき。もちろん、原稿は予報士が書くものの、それを読むのに精一杯で、刻々と変わる状況に応じて、その場で予報を修正し、解説することは難しい」