国内

暴力団が共謀罪の勉強会 捜査関係者「俺らより勉強してる」

共謀罪の影響は暴力団にどう及ぶか

 6月末、都内某所──。関東に拠点を置く指定暴力団は、最高幹部を含む直系組長(二次団体)を一堂に集め、ある勉強会を開いた。

 テーマは「共謀罪」。張り詰めた空気のなか、誰もが顧問弁護士の言葉を聞き漏らさぬよう耳を傾け、配布された資料に熱心にメモを書き込んだ。30分ほどで説明は終わったが、その後の質疑応答は1時間にも及んだという。最後の訓示では、「末端まで必ず伝達し、学ばせること」と通達された。

 付き人として参加した組員は、「幹部会には何度も来てるけど、どんな幹部会よりも張り詰めた空気だった。あんな親分連中は見たことない」と明かした。

 共謀罪は7月11日から施行され、「テロ集団や暴力団が取り締まりの対象」とされる。それに対し、各地の組織が強い危機感を抱いているのは間違いない。六代目山口組三次団体のある幹部はこう言う。

「共謀罪の説明文書は定例会で配られ、『読み合わせするように』という指示が組長からありました。今でも、携帯に『盗聴!』というシールを貼って、肝心なことは電話で話さんように注意して、LINEやメールもほとんど使わないようにしている。“これ以上、どうせい”というのが正直な気持ちですね」

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