【今回紹介する書籍】『思考の整理学』/外山滋比古・著/ちくま文庫/本体520円+税
【著者プロフィール】外山滋比古(とやま・しげひこ)1923年愛知県生まれ。お茶の水女子大学名誉教授。英文学者、評論家、エッセイスト。『知的な老い方』(だいわ文庫)、『新聞大学』(扶桑社)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社文庫)など著書多数。
近年、東大・京大で最も読まれている文庫本が、思考の方法について綴ったエッセー、外山滋比古著『思考の整理学』(ちくま文庫)。1983年に刊行されて以来売れ続け、昨年累計200万部を突破した、大学生やビジネスマンのバイブル的な本である。
一方、今春刊行され、同じく今東大・京大で最も売れている単行本が、千葉雅也著『勉強の哲学来たるべきバカのために』(文藝春秋)。〈勉強とは、自己破壊である〉に始まり、勉強の本質を原理的に深く考察し、その実践手法まで紹介した本だ。
気鋭の哲学者はロングセラーのバイブルをどう読むか。また、〝知的武装術〟の本や歴史本のブームをどう見るか。
(インタビュー・文 鈴木洋史)