35歳独身、イケメン、東大院卒、しかも起業で成功した億万長者――。そんな夢のような肩書きを持つのが実業家の久保裕丈(ひろたけ)氏。ネットテレビ「Amazonプライム・ビデオ」で大反響を呼んだ恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』に出演し、25人の女性たちに“奪い合われる”という「逆ハーレム」状態を過ごして話題となった。
タキシード姿で一輪のバラを持つ広告も印象的な久保氏だが、そんな久保氏は恋愛、そしてビジネスに関してどんな理論を持っているのか。久保氏はこう話す。
「恋愛とビジネスは、考え方がすごく似ているんです」
番組で毎話ごとに女性を偉そうに“落とす”立場だったにも関わらず、真摯な対応で女性たちの高い評価を得た久保氏。女性を虜にする人付き合いの極意を聞くと、「ビジネスにおける8つのメソッドを使って、人付き合いをしているだけ」だという。
例えば久保氏は「彼女ができません」と悩む男性に対しては、「狙う釣り堀を間違えている。企業で言えば、商品を売るためのターゲットを見誤るということです」とビジネスになぞらえて解説する。
「闇雲に若くて綺麗な女性と付き合いたいと言っても難しいでしょう。でも相手が、自分の持ち物(学歴や年収などスペックのこと)を評価してくれる相手であれば、恋愛は成就しやすい。無謀にアタックするのではなく、自分を求めてくれる人を見極める視点が必要になる。これはビジネスの世界では“ターゲティング”と呼ばれる作業。恋愛とビジネスは根本の部分でとても似ているんです」(久保氏)
こうした久保流の「ビジネス恋愛論」が盛り込まれた同氏の新刊『その恋はビジネス的にアウト』には、早くも各界から驚きと共感の声が上がっている。不倫×SFという新たなジャンルで話題の漫画『あげくの果てのカノン』の著者・米代恭氏は「これは恋愛弱者にこそ読んでほしい、新しい恋愛の教科書です」と熱く語る。
「人はビジネスだとドライに研究したり、売れるためにアピールしたり出来る。でも恋愛だと一転してウェットな感情に流されてしまう。理系の人って料理本に書いてある『適量』って表現が、明確じゃなくて苦手っていうじゃないですか。『恋愛理系脳』の人も同じです。この本では問題を数式のように分解して、恋愛を方程式のように解くから、何から初めてよいか分からない恋愛初心者にはありがたい。恋に臆病な人を後押ししてくれる」(米代氏)
恋愛に臆病な初心者にこそ、ドライな判断と行動が求められるビジネス視点が必要なのかもしれない。
◆久保裕丈(くぼ・ひろたけ):1981年生まれ。東大大学院卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。その後、独立して現在は新規ビジネスの準備中。新刊『その恋はビジネス的にアウト』の発売に併せて、7月28日(金)に、渋谷HMV&BOOKS TOKYO 6F イベントスペースにて発売記念トークショー恋愛質問会も開催予定(観覧自由)。
撮影■馬込将充