国内

不倫での探偵依頼、調査費35万円で慰謝料80万円の獲得

不倫調査は現場を複数回おさえることが重要だという(写真/アフロ)

 松居一代が夫、船越英一郎の不倫疑惑をネット上で暴露してひと月余り。相手女性の素性をさらし、執念の“現地調査”まで行った松居の行動に、世間は大騒ぎになっている。だが、プロの世界は松居よりもはるかに怖かった。張り込み、尾行、隠し撮りにケータイロックの解除までなんでもござれ。

 中には、離婚をするために探偵に依頼する妻も多いという。探偵の不倫調査は離婚裁判でどれほど有利になるのか。離婚問題に詳しい北村明美弁護士が解説する。

「日本の裁判では、性的な関係がないと不倫と認められにくい。夫と不倫相手がふたりで食事した程度では有力な証拠になりませんが、“お泊まり”を示す写真があれば、格段に有利になります。普通のホテルだと『仕事の打ち合わせだった』と抗弁されることもありますが、入ったのがラブホテルであれば、言い逃れることは難しい。ラブホテルは性関係を結ぶところだから」

 今回のように、愛人のマンションだと「同じ部屋にいたが何もしていない」と弁明されることもある。この場合、大切なのは「消灯」と「頻度」だという。

「ふたりが部屋に入った時刻と、その後、どれくらいで部屋の電気が消えたか、さらに何時間後に再び電気がついたかまで押さえれば、有力な証拠になります。

 不倫行為が1度だと“行きずりの関係”と言い訳されかねないので、複数回の不倫現場を押さえることが理想です」(北村弁護士)

 2回以上の性関係を推定できる写真が撮れれば、裁判官は社会通念に照らし合わせて、不貞を認定する可能性が極めて高いという。探偵に調査を依頼する「時期」も重要だ。

「“夫を信じたい”という思いから躊躇して、別居後に探偵に依頼するかたがいますが、夫婦関係が破綻してから知り合った女性と性的関係を結んでも不倫にはなりません。夫の不倫に気づいたら密かに証拠集めを始めて、同居しているうちに探偵に依頼することがベストです」(北村弁護士)

 3年前、探偵に不倫調査を依頼したAさん(48才・専業主婦)の事例は、調査報告書が裁判でいかに役立つかを物語っている。

 大学病院の勤務医の夫には長年女性の影があり、悩んだ末にAさんは携帯電話のロック解除を探偵に依頼した。

「3万円でやってくれる会社があったんです。深夜2時に探偵を呼び、寝静まった夫の携帯を渡しました。ワゴン車の中で何やら作業すると、わずか15分でパスワードが判明して、ロックを解除してメールを見たら、20代の女性研修医からのラブメールがわんさか。

 そのまま探偵に不倫調査を依頼し、2日間の張り込みで相手女性宅へのお泊まりをキャッチしました」(Aさん)

 Aさんはその結果を持って、夫ではなく相手女性を訴えた。

「民事訴訟で損害賠償請求をしました。夫への怒りよりも、女性を許せない気持ちの方が強くて…。探偵の調査結果が決め手となって慰謝料80万円で勝訴しました。調査費用は35万円かかったけど、元は取れた。夫婦関係は冷え切ったままですが、相手を懲らしめたことで少し気分は晴れました」(Aさん)

※女性セブン2017年8月10日号

関連記事

トピックス

被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
NHKの牛田茉友アナウンサー(HPより)
千葉選挙区に続き…NHKから女性記者・アナ流出で上層部困惑 『日曜討論』牛田茉友アナが国民民主から参院選出馬の情報、“首都決戦”の隠し玉に
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
フジテレビの取締役候補となった元フジ女性アナの坂野尚子(坂野尚子のXより)
《フジテレビ大株主の米ファンドが指名》取締役候補となった元フジ女性アナの“華麗なる経歴” 退社後MBA取得、国内外でネイルサロンを手がけるヤリ手経営者に
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(時事通信フォト)
《「心神喪失」の可能性》ファストフード中学生2人殺傷 容疑者は“野に放たれる”のか もし不起訴でも「医療観察精度の対象、入院したら18か月が標準」 弁護士が解説する“その後”
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバムと住所・職業不詳の谷内寛幸容疑(右・時事通信フォト)
〈15歳・女子高生刺殺〉24歳容疑者の生い立ち「実家で大きめのボヤ騒ぎが起きて…」「亡くなった母親を見舞う姿も見ていない」一家バラバラで「孤独な少年時代」 
NEWSポストセブン
6月にブラジルを訪問する予定の佳子さま(2025年3月、東京・千代田区。撮影/JMPA) 
佳子さま、6月のブラジル訪問で異例の「メイド募集」 現地領事館が短期採用の臨時職員を募集、“佳子さまのための増員”か 
女性セブン
〈トイレがわかりにくい〉という不満が噴出されていることがわかった(読者提供)
《大阪・関西万博》「おせーよ、誰もいねーのかよ!」「『ピーピー』音が鳴っていて…」“トイレわかりにくいトラブル”を実体験した来場者が告白【トラブル写真】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《広末涼子が釈放》「グシャグシャジープの持ち主」だった“自称マネージャー”の意向は? 「処罰は望んでいなんじゃないか」との指摘も 「骨折して重傷」の現在
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン