国内

安倍政権の“延命装置”の民進党 解党しか選択肢ないとOB

蓮舫氏辞任後の民進党の未来は?(写真:時事通信フォト)

 安倍政権を追及すべき野党第1党で先に内紛が始まるのだから、とことん救いようがない。閉会中審査直後の7月25日に開かれた民進党両院議員懇談会では都議選惨敗の責任を取って、野田佳彦幹事長が辞任を表明。さらには、27日になって蓮舫代表が記者会見で代表辞任を表明。「いったん(身を)退いて、民進党を新たな執行部に率いてもらうことが最大の策だ」と説明した。

 だが、その間の経緯は相変わらず“コップの中の争い”と“保身が第一”という民進党らしさばかりだった。

 蓮舫氏は岡田克也前代表に後任幹事長就任を打診するもアッサリ断わられた。その理由は「岡田氏はここで泥船に乗る必要はないと判断した」(同党関係者)と囁かれるほど団結にはほど遠い。

 蓮舫氏は懇談会終了後のあいさつで「新世代の民進党を目指す」と語ったが、それも「逃げた岡田氏へのあてこすり」(民進党中堅)と見る向きさえあった。さらにその日の午前中の閉会中審査で安倍首相を厳しく追及して名を上げた桜井充・参院議員まで離党を示唆し、挙げ句は蓮舫氏自身が新体制の船出前に辞任である。

 次の代表に名前が挙がる前原誠司・元代表は、総会に先立つ7月17日の講演で「民進党という名前はなくてもいい」と発言するなど、政界再編に前のめりな姿勢を隠さない。党内がバラバラになっている背景には、最大の支持基盤である連合の離反がある。

「連合の次期会長候補である事務局長が安倍首相と官邸で極秘会談し、残業代ゼロ法案(労働基準法改正案)に条件付きで賛成する動きが明るみに出た。結局、連合内で意見がまとまらず法案賛成は見送られたが、民進党という看板のままなら、連合は支持を打ち切る姿勢だ。むしろ、安倍政権の支持率が急落している今だからこそ、早く解党して新たな政治勢力をつくるべき」(民進党右派議員)

関連キーワード

関連記事

トピックス

過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
初めて沖縄を訪問される愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
【愛子さま、6月に初めての沖縄訪問】両陛下と宿泊を伴う公務での地方訪問は初 上皇ご夫妻が大事にされた“沖縄へ寄り添う姿勢”を令和に継承 
女性セブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
“極度の肥満”であるマイケル・タンジ死刑囚のが執行された(米フロリダ州矯正局HPより)
《肥満を理由に死刑執行停止を要求》「骨付き豚肉、ベーコン、アイス…」ついに執行されたマイケル・タンジ死刑囚の“最期の晩餐”と“今際のことば”【米国で進む執行】
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン