この夏、アウトドアを楽しみたいという人も多いだろうが、野外で困ってしまうのが虫だ。神奈川県に住むパート勤務の女性Tさん(38才)の夫は(42才)は、アウトドアにあこがれて、知識は万全になったというが…。Tさんが、夫のトホホなエピソードを暴露する。
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職場の先輩夫婦に誘われて、この春、河原でバーベキュー。それからよ。凝り性の夫の頭の中は、寝ても覚めてもアウトドア。専門店で上から下まで服をそろえて、ひまさえあれば、ネットで全国のキャンプ場調べに、子供たち相手にアウトドア講座。
「いいか。缶詰は缶切りがなくてもスプーンで開くんだぞ」「ツナ缶は、真ん中に釘で穴をあけて、木綿の糸を突っ込むと、ろうそく代わりになるんだ」
ネットで仕込んだ知恵をやってみせると、これが想像以上にウケたから、もう止まらない。2泊3日のキャンプに意気揚々と出掛けていったわよ。
なのに翌朝早く、私がまだ寝ている間に帰ってきた。理由は、子供が言うには、キャンプ場に着くと、蜂が飛んでいた。「ミツバチだってみんなが言っているのに、パパは『スズメバチかも。刺されたら死ぬぞ』って騒いだんだ」って。
かと思えば、どう見てもふつうのアリの行列なのに、「ヒアリか? 逃げろ」とびくびく。とどめはテント。「こんな暑い中で寝られるか」って、キャンプ場から車で逃げだしたっていうの。「オレは父親として子供を守った」って夫は言うけど、なら最初から行くなって。
※女性セブン2017年8月17日号