芸能

『メアリと魔女の花』 わが子に見せたい作品がコンセプト

SEKAI NO OWARIが歌う『メアリと魔女の花』の主題歌『RAIN』のジャケット

「空を飛ぶメアリを見て、『私も魔女になってほうきで飛んでみたい!』ってワクワクしちゃいました」(7才・小学生)
「あぁ、魔法が使えたらいいのになぁ…なんて夢見ていた、子供時代を思い出しました」(39才・主婦)

 この夏休み大注目の映画『メアリと魔女の花』を見た人は、子供も大人もこう胸を躍らせる。本作は『借りぐらしのアリエッティ』(2010年)や『思い出のマーニー』(2014年)で知られる米林宏昌監督がスタジオジブリ退社後、初めて手がけた長編アニメーション作品。興行収入は公開3週間で15億円超と、好調なスタートを切った。

 天真爛漫だが、不器用な赤毛の主人公・少女メアリは7年に1度しか咲かない禁断の花を見つける。花によって一夜限りの不思議な力を手に入れたメアリは“魔女”となって大冒険を繰り広げる。

 スタジオポノックを立ち上げた西村義明プロデューサーは、『メアリ』の制作に至った経緯についてこう明かしてくれた。

「『思い出のマーニー』の試写会で、ある男性から“きみたち、こんな映画ばかり作っていたらダメだよ! 子供が理解できないから、上映中、ずっと走り回ってたよ”とお叱りを受けました。マーニーのような物語構造が子供には、少し難しかったようです。そこで米林監督とともに、『わが子に見せたい』作品をコンセプトに掲げて制作を始めました」

 スクリーンを所狭しと動き回るメアリは、まさに2人にとって理想のヒロインなのだ。見所を西村プロデューサー、米林監督の証言をもとに紹介する。

◆赤い館にはモデルがあった!

 メアリが暮らす大きな洋館。赤い煉瓦に覆われ、「赤い館」と呼ばれている。この赤い館を描く上で参考にした家があったことは、あまり知られていない。

 米林監督やスタッフはリアリティーを追求するため、原作『The Little Broomstick』の舞台である英国の田舎町・シュロップシャー州の古い館を巡ったという。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン