中国共産党は8月1日、8875万党員に対して、ブログなどで、政治や経済問題など関する話題を取り上げることを禁止する通達を出した。これは今秋、5年に1度の党大会が開催されることから、党員の知り得た機密情報がネットを通じて拡散しないようにする措置とみられる。
これ以前に、中国政府は5月1日付で、インターネットに関する規制を強化する法規を施行した。ニュースを配信するスマートフォンのアプリにも認可制を導入するほか、プロバイダに犯罪捜査のための技術提供や協力を義務付けており、党大会を前に、自由な言論を抑え込むとの狙いがある。この規定で、すでに1200もの個人ブログが閉鎖に追い込まれたという。米政府系報道機関「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」が明らかにした。
党員を対象にしたネット規制は「規範党員幹部のインターネットにおける行為に関する意見」と題するもの。この目的について、通達は「インターネットは党員幹部の意見伝達の重要な手段であり、党幹部は民衆の指導的役割を話して、健康的なインターネット環境を形成するのを支援しなければならない」と指摘している。
具体的には「党員幹部は党の基本路線に反するような言論を行ったり、党の政策を歪曲、あるいはその他の極めて重要な政治問題を批判するような文章や演説、宣言、声明などを掲載してはならない」としている。
さらに「党政府の中央政府や中央指導者、党や国家のイメージを悪化させたり、党や軍、中国の歴史を歪曲、あるいは革命烈士や英雄模範を誹謗中傷し、政治的なうわさをばらまき、口コミを垂れ流すなどの行為を絶対にしてはならない」と警告している。