現在放送中のNHK連続テレビ小説『ひよっこ』で、ヒロインを明るく支える叔父・宗男を好演している峯田和伸(39才)。見ているものを和ませる、不思議な魅力を持つ彼の素顔に迫った。
奥茨城の田園風景から突如、バイクでさっそうと現れたマッシュルームカットの男性。ナレーションでは、「朝ドラには変なおじさんが出てきますよね? なんででしょうね」と、紹介されるほど、強烈な個性を放つ、宗男おじさんこと、小祝宗男を演じたのが峯田だ。あまりの存在感に、「あの人は誰?」と思ったかたも多かったのではないだろうか。そんな中、満を持しての『あさイチ』(NHK)生出演。注目を集めたものの、台風の影響で2度も放送が中止になり、さらに彼への関心は高まった。
「うちの親は、親戚連中に『明日(あさイチに)出る』って言っていたらしいのですが、2回も放送がなくなったので、『しょうがないわね~』と言いながらも、残念がっていました。ぼくも生放送に出たことがなかったから出てみたかったけど、台風だったから仕方ないですね」(峯田、以下同)
のちに、収録されたものが放送されたが、自らのことをひょうひょうと語る姿に、ますます“ミステリアス”と注目が集まった。
俳優としては、映画を中心に活躍している彼の本業はミュージシャン。銀杏BOYZのボーカルとして若者を中心にカリスマ的な人気を誇るのだが…。
「『ひよっこ』を見ている人は、ぼくがどういう音楽をやっているか、知らなくてもいい。むしろ、知らないままでいてほしいんです。ミュージシャンとしての自分も、俳優をやらせてもらってる時の自分も、素の自分とは違います。どの自分も、峯田和伸には違いないけど、例えば、役を演じる時は、自分の中のその役に近い部分を、クローズアップして表現しています。それは銀杏BOYZの時も同じです。どちらの自分でも、好きになってもらえればうれしいので、両方の自分を好きになってもらう必要はない、と思っています」
大きな声を出し、オーバーアクションで周囲を明るくする宗男と違い、実際の峯田はシャイな印象。おしゃべりではなく、どちらかといえば、伏目がちで言葉を選んで話すタイプだ。そんな彼が饒舌になったのが、宗男同様、ビートルズの話だ。
◆宗男の青春と重なる峯田の青春時代