投資情報会社・フィスコ(担当・田代明美氏)が、株式市場の8月7日~8月10日の動きを振り返りつつ、8月14日~8月18日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は下落。決算発表がピークを迎えるなか、様子見ムードの強い相場展開だった。参加者が限られるなか、北朝鮮を巡る地政学リスクを警戒する流れから、利益確定の売りが強まっており、日経平均はこれまでのもち合いレンジを下放れている。
今週も引き続き、北朝鮮の地政学リスクへの警戒はくすぶることになろう。また、海外勢は9月のレイバーデーまでは夏季休暇となるため、商いは膨らみづらい。地政学リスクや米議会の夏休みから手掛かり材料にも欠けるため、利益確定の流れが優勢になりやすいだろう。
とはいえ、決算発表がピークを通過するなか、個人主体の売買は活発化しやすい。お盆休みとなるため、短期筋の資金流入なども株価の変動要因として意識されやすいだろう。
経済指標では14日に4-6月期の国内総生産(GDP)速報値のほか、7月の中国の鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資が発表される。15日に7月の米小売売上高、16日に7月の米住宅着工件数が発表されるほか、米FOMC議事録(7月25、26日分)が公表される。個人主体の売買により、経済指標の結果を受けた為替動向などに、敏感に反応しやすい面もありそうだ。