「いいね!」欲しさに「お友達」を業者に依頼──今、お金を払えばリア充になれる「リア充代行業者」への依頼が、全国各地から殺到しているという。
そんなリア充代行業者のひとつ、ファミリーロマンス社には時にトンデモ依頼が寄せられる。
◆結婚式丸ごと代行
結婚式での出席者の代行はよくある話だが、名古屋のホテルで行われた式では新婦がトンデモ依頼をした。
「新郎とその親族・友人の全てが代行でした。実は式の直前に新郎が逃げ出したのですが、“披露宴を楽しみにしている親や親族を裏切ることはできない”と思った新婦がやけっぱちで式を強行したんです」(石井社長以下「」内全て同)
壮大なドッキリのような結婚式。誓いのキスの場面では、新婦側の両親と親族の死角となるよう、微妙な角度調整をしてキスを“偽造”した。
「かかった費用は200万円。結婚してすぐ、新婦は両親に『成田離婚した』と告げたそうです」
◆おばあちゃん代行
依頼主は、幼い頃から天涯孤独で施設育ちという32才男性。婚約した女性には生い立ちの秘密を告げたが、この女性の両親が昔気質で頭が固く、「きちんとした家庭の男じゃないと娘は嫁にやらない」と譲らないので困り果てた。
そこで男性は両親役として50代の男性と女性、念には念を入れておばあちゃん役として70代の女性を代行として依頼した。父親役にはスーツ、母親役と祖母役には和服を着てもらい、婚約者の女性の両親と“両家顔合わせ”をした。
祖母役が「九州に住んでいて体が丈夫でなく頻繁に上京できませんが孫をよろしく」と丁寧に挨拶すると、女性の両親は「なんと立派なかただ」と感動して娘の結婚を許した。
「結婚式は3人とも出席して万事抜かりはありませんでした。その後すぐ、祖母は亡くなったことにしたそうです」
◆不倫謝罪代行
依頼主の40代男性は数年にわたり既婚女性とW不倫をしていたが、相手の夫に不倫がばれてしまった。依頼主の妻を連れて、一緒に謝りに来いと言われたが、とても自分の妻に頼むことはできない。そこで代行業者に、「自分の妻になりきって、不倫相手の夫に謝ってほしい」という依頼をした。
「女性スタッフには、“不登校の息子の面倒で手一杯で、夫の不倫に気づけなかった”と夫と自分の非だけを謝ってもらいました。すると徐々に怒りもトーンダウンし、同情的に。慰謝料を要求されたり、暴力を振るわれることもなく最悪の事態は避けられました」
※女性セブン2017年8月24・31日号