国際情報

河野太郎外相は敵か味方か? 中国が品定め中

河野太郎・新外相を中国が注視(写真:時事通信フォト)

「河野太郎は敵か味方か?」──。中国メディアはこのところ、8月の内閣改造で新外相に就任した河野太郎衆院議員について、中国寄りなのか、それとも安倍晋三首相の意向を反映して、反中的な傾向が強いのか、様々な見方を示している。

 河野氏は父親の河野洋平・元衆院議長が官房長官時代、中国の慰安婦問題に関して、中国側の主張をほぼ全面的に認める談話を発表するなど、極めて中国寄りな姿勢を示していた。だが、中国国内には安倍首相が太郎氏を外相に任命したことから、「安倍首相の意向を忖度して、右派思想に染まっていくのではないか」との見方も出ている。

 中国が河野氏の外相としてのスタンスに懐疑的になったのは、あることがきっかけだった。それは、外相就任から4日後の8月7日、マニラで、就任後初の国際会議として東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会議に出席した際、初めて会見した王毅中国外相の発言だった。それは次のようなものだ。

「あなたのお父さんは河野洋平さんだから、あなたの発言に注目していたが、あなたの発言を聞き我々は非常に失望した。まるであなたはアメリカに言われた任務を果たそうとしているようだ」

 河野氏は会議で、中国が南シナ海の島嶼に軍事基地を建設し、我が物顔で振る舞っていることを厳しく批判したのだが、これについて、王氏は「失望した」という歯に衣を着せずに、河野外相に文句をつけたのだ。王氏は河野氏が外相に就任したばかりだったことから、「お前は、オレよりも格下の外相なくせに、中国を批判するのはけしからん」とばかりに怒鳴りつけたと言ってもよいだろう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン