現在、パ・リーグでは、首位・ソフトバンクが独走態勢に入りつつあるが、3位の西武が2位の楽天を猛追しており、まだまだ目が離せない展開が続いている。そうしたなか、ある1枚のポスターが話題になっている。それが、埼玉西武ライオンズの第5弾となる選手ポスター「Lの生命線 シンガリ部隊。」だ。
ポスターには大石達也、武隈祥太、シュリッター、増田達至の中継ぎ4投手の写真が掲載され、背景には彼ら中継ぎ陣の重要な役割と、球場でのプレーの見どころを解説する文章が綴られている。このポスターをよく見ると、武隈、シュリッターの腕で囲まれた中央の文字が「しンジさんと闘う」と読める、と話題になっているのだ。
“しンジさん”とは、今年6月、42歳の若さで亡くなった埼玉西武ライオンズ・森慎二コーチを指すのではないかと見られる。6月25日、森コーチは体調不良を訴え、そのまま福岡市内の病院に入院。28日に容体が急変し亡くなった。あまりにも急な訃報に、選手もファンも驚きを隠せずにいる。
森コーチは1997年、ドラフト2位で西武ライオンズに入団。150kmを超えるストレートと、鋭く落ちるフォークボールが武器に、リリーフ、中継ぎ投手として活躍。2002、2003年には最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。引退後、2015年から西武の二軍投手コーチに就任した。
当時、二軍にいた大石は森コーチと二人三脚で練習し、今では一軍の中継ぎ投手の柱の一人として見事に復活を遂げた。今年6月の森コーチの急死を知ったとき、大石は「森さんがいなかったら今の自分はいない」と涙ぐんで報道陣に答えている