8月30日、皇太子ご一家は那須御用邸(栃木県)での静養を終えて帰京された。お帰り2日前の28日、ご一家は『那須どうぶつ王国』に足を運ばれた。愛子さまと皇太子さまはチェックのシャツ姿。雅子さまはストライプのジャケットをお召しになっていた。
「鷹や鷲、ミミズクが観客の頭上スレスレを飛び回ったり、オウムの仲間のヨウムとおしゃべりを楽しむバードパフォーマンスショーをご覧になっていました。また、ラクダの騎乗体験などもされていました。愛子さまはお友達の妹に話しかけられるなど、終始楽しそうな表情でした」(皇室記者)
那須での静養中には、どうぶつ王国をはじめ、『藤城清治美術館』や『テディベアミュージアム』などに足を運ばれるのが恒例となっている。
「訪問されるのは閉館日や、一般のかたが帰った営業終了後というのが通常でした。ですが、8月24日に『藤城清治美術館』と『テディベアミュージアム』にお出ましになった際には一切の制限がなく、ご一家は和気藹々といったムードで居合わせた人との交流を楽しまれていました。愛子さまは、小さな男の子からポストカードをプレゼントされるというサプライズにも笑顔で応じていらっしゃいました。これまでとは打って変わったような『神対応』の連続でした」(前出・皇室記者)
そして、その日最後に立ち寄られた『那須ステンドグラス美術館』では、さらに感動的なシーンが待っていた。周囲を那須高原の豊かな緑に囲まれ、中世イギリスの石造りの館がモチーフの同美術館。建物の中には3つの礼拝堂が配置され、美しいステンドグラスが見物客の目を引く。
皇太子ご一家が到着されたのは、夕方5時半を回った頃。キリストの誕生や洗礼など聖書に登場する場面が描かれた、同美術館最大のステンドグラス『聖書の風景』が設置された『セント・ラファエル礼拝堂』でご一家を待っていたのは、地元・大田原高校合唱部の生徒16人だった。
「以前、この場所で2回発表会を開いたことがあったので、今回ご一家の前で歌うことになったそうです。生徒たちにとっても、いい経験になると同時に、励みにもなったと思います。なにせ、あの事故からまだ半年も経っていませんからね…」(地元住民)
大田原高校は100年以上の歴史を誇る男子校で、県内でも有数の進学校だ。その名が全国に知れ渡ったのは、今年3月27日に『那須温泉ファミリースキー場』で発生した雪崩事故だった。
近隣の7校から54人が参加していた登山講習会で、その日は朝から、雪の斜面を進む歩行訓練が行われた。午前8時半過ぎ、ゲレンデ上部付近で降り積もった雪が表層雪崩を起こし、参加者たちを白い濁流となってのみ込んだ。
◆生徒達としっかりと握手も