「そうめんはシンプルな味。だからこそ、和洋中どんなメニューにもアレンジしやすいんです」とは料理研究家の柳瀬真澄さん(以下、「」内同)。
そうめんの原材料は小麦粉と塩だけ。めん自体にはほとんど味がついていないため、どんな味つけをしても失敗しづらいのだ。しかし、いざアレンジしようと思ってもそう簡単にメニューが思い浮かばないもの。アレンジ料理の考え方として大切なのは“置き換え”だという。
「そうめんは炭水化物ですから、同じ炭水化物の仲間である、ご飯・うどん・そば・パスタ・中華麺などに“置き換え”られます。例えば、炒飯やケチャップライスのご飯、ナポリタンやミートソースのパスタ、焼きそばの中華麺は、すべてそうめんで代用できます。こうして置き換えて考えるだけでも、そうめんレシピのレパートリーはグンと広がります」
さらに、そうめんの細さがアレンジ料理の“作りやすさ”に一役買っているという。
「麺類の中でも、うどんやパスタと違って、細いのがそうめんの特徴です。つまり、ゆで時間が1~2分と圧倒的に短い。調理時間がかからないので、ゆでてから、アレンジするためにさらに焼く・揚げるといった調理を加えても、料理時間は短くてすみ、簡単にできるのも魅力です」
そうめんの加熱時間が長くなると逆にコシがなくなる。短時間で硬めにゆでておけば、さらに焼く・揚げるといった加熱調理をしてもそうめんの弾力は保たれる。
「多めにゆでて、余った場合におすすめなのは、“揚げそうめん”。水気を切って少量の油で揚げて塩をふるだけで、ビールのおつまみにもピッタリの一品に。ただし、麺に水分がついたまま揚げると、油がはねるので、必ず水気をしっかり切りましょう」
ゆでてからさらに手を加えるのが面倒なら、つけダレを変えるだけで、全く違う味わいに。併せて試してみて。
【ソース“そうめん”めし】の作り方(2人分)
【1】そうめん1束を1~2分ゆで、冷水でもみ洗いしてから水気を切り、約3mm幅に細かく切る。
【2】豚バラ肉100g、キャベツ2枚は細めに切る。
【3】フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、【1】を入れて炒め、フライパンの端に寄せる。空いたスペースで【2】を炒めて端に寄せる。
【4】【3】の空いたスペースにご飯1杯分を入れ、塩・こしょう各少量を振り、ご飯がほぐれるまで炒める。
【5】すべての具を混ぜ、ウスターソース大さじ2としょうゆ大さじ1を回しかける。
【6】器に【5】を盛りつけ、かつおぶし・青のり・紅しょうが各適量をのせる。
※女性セブン2017年9月14日号