セ・リーグ首位独走中の広島カープ。人気・実力ともに圧倒的な存在感を放つ球団となったが、一部ファンのマナー、とくに他球団のホームでもライトスタンドで赤いユニフォームを着て応援するなど、ビジターの観戦マナーに対する“クレーム”が上がっている。熱狂的阪神ファンが集う甲子園球場でも、憶することなくライトスタンドで赤いユニフォームを着てカープを応援するファンもいるという。
2位以下の球団のファンの意見は多少はひがみも入っているが、カープファンの観戦マナーについては横浜ファンの漫画家・やくみつる氏も一言いいたいようだ。
「横浜スタジアムでもカープファンが増殖しています。その団結力は買いますが、受け入れられない部分もある。彼らはどこの球場でもあれだけの勢力をもってお祭り騒ぎをする。私のように野球観戦を“安らぎの郷”的な位置づけで楽しんできた昔ながらの野球ファンは苦々しく感じてしまいます」
ビジター席をめぐる観戦マナーバトルは、カープの本拠地でも起こっていた。
マツダスタジアムではビジター席に「空席」が目立つことがある。その理由は、カープファンによる買い占めである。
「ビジター席ではカープの応援グッズを身につけての応援はできませんが、そこから内野自由席に移動したり、コンコースで立ち見をすることができる。昨年10月のDeNAとのCSでは赤いユニフォーム姿のカープファンがコンコースに溢れていました。ホーム側のチケットが完売していたため、ビジター側から入ったということでしょう。
こういった行為はシーズン中もたびたび見られていて、ビジター席を取れない他球団ファンから怒りの声が上がっている」(スポーツ紙記者)
※週刊ポスト2017年9月15日号