今や人気・実力ともにセ・リーグで突き抜けた存在になってきた広島カープ。しかし、ファンのマナーや球団の経営に“クレーム”が上がっている。他球団ホームなのにライトスタンドで赤いユニフォームを着て応援するカープ女子、本拠地・マツダスタジアムではカープファンがビジター席を購入し、内野自由席やコンコースに移動して観戦するなど、一部カープファンのマナーの悪さに他球団ファンから怒りの声が上がっている。過熱する人気に、往年のカープファンも不満を抱えている。
カープは1シーズン分の主催試合の全チケットを、開幕前に一括して販売している。今年は3月1日に発売されたが、ビジター席以外の指定席は全69試合分が3日で完売。
今後はインターネット上や金券ショップで高値で転売されたチケットを購入するしかない。某転売サイトでは、今シーズン最後の主催試合となる巨人戦(9月23日)の内野指定席Aが、正規料金3600円のところ2万円以上で売りに出されていた。30年来のカープファンが語る。
「昔は“今晩見に行くか”という軽いノリでいけたのにな……やっとの思いでチケットを入手して中に入っても、周囲は試合そっちのけでキャッキャしている若い奴らばかり。試合を観ないなら帰ってほしい」
カープは1997年からこの販売方式を採用しているが、一昔前は現在のような事態は起きなかった。16年ぶりにAクラス入りを果たし、『カープ女子』という言葉が浸透し始めた2013年頃から人気が急騰。2015年の黒田博樹投手のカープ復帰で最高潮に達した。