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映画『軍艦島』 デタラメ歴史が欧米にも浸透する危険性

就任100日を記念して発行された切手 YONHAP NEWS/AFLO

 今年の夏に韓国で公開された映画『軍艦島』は、史実と異なり荒唐無稽にすぎること、配給会社によるスクリーン寡占状態などで韓国国内でも非難され、今夏いちばんのヒット作にはならなかった。とはいえ、いちばんの話題作であることは事実であろう。文在寅大統領の暴走も泊まらず、かつて韓国政府がみずから消滅を決めた徴用工の個人請求権まで容認してしまった。ジャーナリストの櫻井よしこ氏が、国と国との約束が守れぬ国と、どう付き合うべきかについて論じる。

 * * *
 そういう国なのだとしても、7月下旬に韓国で封切られた映画『軍艦島』の虚偽と捏造は、予想をはるかに超えるレベルのものでした。

 映画で、強制連行された徴用工はあまりの過酷さに集団脱走を試み、日本人と壮絶な戦いを展開します。家族連れで島に連れてこられた女性や女児は遊廓で働かされ、反抗すれば罰として全身に入れ墨を入れられます。

 なかには女性が無数の五寸釘が突き出た戸板の上を転がされ、血だらけで殺されるシーンもあります。もちろん日本にはこのような拷問の文化はありません。元になっているのは国連のクマラスワミ報告書で、北朝鮮の慰安婦の証言として、五寸釘や入れ墨の話が出てきます。

 証言の出所のひとつは、紀元前500年から紀元後1000年までの中国の歴史を北宋の司馬光がまとめた『資治通鑑』だと考えられ、どの王朝のどの皇帝がこの刑罰を初めて行ったということが書かれています。

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