中国の内陸部、湖北省武漢市の清掃作業員の男性が、一人娘の体操のナショナルチーム入りを実現するために、毎日の食費を10元(約167円)以内に切り詰めるなどの節約をしていることが話題になっている。食事はほぼうどんで、この7年間で食べたうどんの重さは、計算すると約2トンになるという。ネット上では、「あまりにも、こっけいだ」との意見のほか、「父親は偉大だ」との書き込みもあり、その評価は両極端に分かれている。武漢の地元紙「楚天日報」が報じた。
この男性は侯厳偉さんで49歳。数年前に離婚して以来、一人だけで娘のシンシンちゃん(11歳)を育てているという。
7年前、シンシンちゃんが4歳の時から体操教室に通わせており、いまでは市内でも1、2を争うほど体操の上達も早いそうだ。こうした状況から、シンシンちゃんは中国の体操代表のナショナルチーム入りを目指して、日夜練習に励んでいるという。
候さんも「シンシンがナショナルチーム入りを目指しているのならば、実現させてやりたい」と語っている。
しかし、そのためには、いまの候さんの収入からいくと、かなり厳しい状況だ。
シンシンちゃんの体操教室のレッスン代金が年間で約1万4000元で、年間生活費は3000元。これだけで、1万7000元だが、部屋代が年間で3600元で計2万600元となる。
これに対して、候さんの月給は2000元で年間2万4000元と、手元に残るのは3400元。このなかから、自分の食費を出さなければならないことから、候さんの食費は年間3650元で、1日10元以下となる計算だ。