関節の軟骨がすり減って膝痛や腰痛に悩まされる関節障害では、「人工関節置換術」を提案されることがある。治療費の総額は150万から200万円ほどかかる(高額療養費制度は適用可)。また、予後が良好でも2週間程度の入院期間が生じる。医師で医療ジャーナリストの富家孝氏が指摘する。
「運動機能が回復するかどうか五分五分といわれています。成功しても、人工関節は摩耗するので、すり減って違和感や痛みが出てきたら、一生それを抱えていかなければなりません。また、人工関節によって静脈血栓塞栓症になるリスクが高まるので、抗血栓薬を飲み続けることになるケースもあります」
改善されないばかりか、別のリスクも抱えかねないというわけだ。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏はこういう。
「施術を受けるなら、実績がある病院を選んだほうがいい。最近は専門病院もあり、そういう医療機関の方がリスクは少ない。どんどん新しい機材が出ているので、新しい製品を扱っている病院かどうかなどを見るべき。
実績のないところだと、感染症や不適合からくる腰痛、頭痛、金属アレルギーによる反応で皮膚が荒れるなどのリスクがあります」
※週刊ポスト2017年9月22日号