混沌とする世界情勢にあっても、歴史の偉人たちは叡智を結集し、難局を乗り越えてきた。その時、彼らが武器としたのは「言葉」だった。長年、各国のリーダー、英雄たちを取材してきた落合信彦氏が、アメリカ合衆国第35代大統領のジョン・F・ケネディが遺したメッセージを、未来を担う読者へお届けする。
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政治家の言葉が貧しい。 内閣改造で初入閣した江﨑鐵磨沖縄北方担当相が国会答弁について「役所の原稿を朗読する」などと発言したことは論外だ。
彼を任命した安倍自身が「言葉」を持っていない。何を語っても、心に響かないのだ。彼は頻繁に外遊を繰り返しているが、スピーチのレベルの低さを現地の人々に笑われている。一国を背負うリーダーには、理念と哲学が必要だが、不勉強な安倍は到底手に入れることができない。
1961年1月20日、ワシントンDCでアメリカ合衆国第35代大統領に就任したジョン・F・ケネディは、就任演説で彼の政治哲学、歴史観、理想と夢、そして現実的かつ具体的政策などすべてを盛り込んだスピーチを行った。東西冷戦の真っ只中、ケネディは西側諸国の結束を訴える。そしてソ連を筆頭とする東側諸国に対しては協調を説く。その上で国民にこう語った。
「わが同胞アメリカ国民よ、国家があなた方のために何をするかではなく、あなた方が国家のために何ができるかを問うてもらいたい」