「終活」という言葉が話題になっているが、その中でしばしば問題になるのが「墓」だ。東京都に住む30代の女性Kさんは、ある日「墓じまい」をするように連絡があったという──。Kさんが「墓じまい」に関する自らのエピソードを明かす。
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私はそもそも「墓じまい」をするつもりはありませんでした。ところがある日、お寺さんから連絡があり「お墓を片づけてほしい」って言われてしまったんです。
そのお墓には両親と、祖父母が眠っていますが、墓守としてすべきことを生前の両親に聞いていなかったので、両親を埋葬した後は維持管理費も払っていませんでした。お寺さんから出て行ってほしいと言われたのも、それが理由かもしれません。
いちばん大変だったのは、4人の遺骨の改葬先を見つけること。まずお墓の探し方がわからない。困り果てて元のお寺さんに相談したところ、同じ敷地内にある永代供養墓への埋葬を提案されました。
ところが費用はなんと1体50万円! 4人ですから200万円かかります。私には大金で、とても無理。とにかく費用を最小限に抑えて改葬したいと、いろいろ調べたところ、合祀墓に埋葬してくれるお寺をやっと見つけました。これは本当に助かりました。きちんとした形で供養していただき感謝しています。
慌ただしい墓じまいでしたが、よく考えると、お墓をそのままにしておいて私が死ねば、家のお墓は『無縁墓』になるところだったんですよね。墓じまいができて、ホッとしています。
※女性セブン2017年10月5日号