芸能

元SMAP3人の新聞広告 ファンが届け続けた意見広告への感謝

SMAPファンが思いを寄せ続けた東京新聞の個人広告欄

 9月22日の東京新聞・朝日新聞に、元SMAPメンバーの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の名義で30段広告(2ページにわたる広告)が掲載され、ファンサイト「新しい地図」の告知がされた。これについて「心からホッとした」とこの1年間を振り返るのはネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。同氏がこの1年間の「SMAPと新聞広告」を振り返る。

 *  * *
 東京新聞の電子版では、この広告が紹介され、以下の文章が掲載されました。

〈元SMAPの稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんがファンに向けての広告を掲載。これまで多くのファンが本紙紙面で応援の言葉を送り続けてくれたことに感謝の思いを込めて〉

 2016年9月9日、SMAPのデビュー25周年の日、東京新聞の個人広告コーナー「TOK TOK」には、84件もの祝福メッセージが書き込まれました。以後、メンバーの誕生日や「SMAPの存続と活動継続を願う直筆署名運動」の終了に合わせた11月1日、ベストアルバム発売時など、節目節目で東京新聞にメッセージを出すことが定番となりました(11月1日の時は208件)。

 もちろん、他の地方紙などでもこうした動きはありましたが東京新聞がもっとも活発だったといえましょう。SMAP解散を回避してもらうべく、ファンの思いを伝えよう、という動きは昨年、SMAPの年内解散が発表されてからファンの間では発生していました。その中で新聞広告を出そうという提案はあったものの、さすがに全面広告を出そうものならば、数百万円はかかってしまう。そんな悩みもファンは抱いていました。そして『世界に一つだけの花』をトリプルミリオンにする運動も発生。これは「花摘み」と呼び、これも解散してほしくないというファンの思いを具現化する動きでした。

 私はネットの動きを日々見続けるのが仕事なため、SMAPファンのこうした動きはずっと見ていたのですが、さすがに新聞広告は負担が大きすぎるな、と思いました。しかし、ファンの一途な気持ちを考えると別の手段も提示できないか、と考えました。

 私は東京新聞の読者であり、寄稿者であるため、同社の情報はそれなりに詳しいです。そんな中、「TOK TOK」は500円で3行のメッセージを3回出せることは知っていたので、ツイッターにこう書きました。

〈SMAP結成25周年で感謝の意見広告出そう、的ツイート見たが、さすがに新聞広告は高いよな。でも東京新聞、激安じゃねぇか!SMAPファンはここ使えば?→「おめでとう」「記念日」あなたの想いが少額で新聞紙面に載ります。3行×3回500円〉

 このツイートは9月1日だったのですが、SMAPファンの熱意は凄かった。その数日後から次々と600以上のRTがされ、「TOK TOKに皆で広告を出そうよ!」といった動きが発生します。実際に担当者に問い合わせた結果、親切だったことや感じがよかったことなども共有され、ファン達は若干恐る恐るながらも、「FAXで申し込み完了!」といった報告をし、9月9日の当日を迎えました。

関連キーワード

関連記事

トピックス

『激レアさんを連れてきた。』に出演するオードリー・若林正恭と弘中綾香アナウンサー
「絶対にネタ切れしない」「地上波に流せない人もいる」『激レアさんを連れてきた。』演出・舟橋政宏が明かす「番組を面白くする“唯一の心構え”」【連載・てれびのスキマ「テレビの冒険者たち」】
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平が帰宅直後にSNS投稿》真美子さんが「ゆったりニットの部屋着」に込めた“こだわり”と、義母のサポートを受ける“三世代子育て”の居心地
NEWSポストセブン
現場には規制線がはられ、物々しい雰囲気だった
《中野区・刃物切りつけ》「ウワーーーーー!!」「殺される、許して!」“ヒゲ面の上裸男”が女性に馬乗りで……近隣住民が目撃した“恐怖の一幕”
NEWSポストセブン
シンガポールの元人気俳優が性被害を与えたとして逮捕された(Instagram/画像はイメージです)
避妊具拒否、ビール持参で、体調不良の15歳少女を襲った…シンガポール元トップ俳優(35)に実刑判決、母親は「初めての相手は、本当に彼女を愛してくれる人であるべきだった」
NEWSポストセブン
「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
《“ミスター”長嶋茂雄さん逝去》次女・三奈が小走りで…看病で見せていた“父娘の絆”「楽しそうにしている父を見るのが私はすごくうれしくて」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ犯から殺人犯に》「生きてたら、こっちの主張もせんと」八田與一容疑者の祖父が明かしていた”事件当日の様子”「コロナ後遺症でうまく動けず…」
NEWSポストセブン
「グラディアトル法律事務所」の代表弁護士・若林翔氏
【改正風営法、施行へ】ホストクラブ、キャバクラなどナイトビジネス経営者に衝撃 新宿に拠点を持つ「歌舞伎町弁護士」が「風俗営業」のポイントを解説
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
「本人にとって大事な時期だから…」中居正広氏の実兄が明かした“愛する弟との現在のやりとり”《フジテレビ問題で反撃》
NEWSポストセブン
長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督からのメッセージ(時事通信フォト)
《長嶋茂雄さんが89歳で逝去》20年に及んだ壮絶リハビリ生活、亡き妻との出会いの場で聖火ランナーを務め「最高の人生」に
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
「兄として、あれが本当にあったことだとは思えない」中居正広氏の“捨て身の反撃”に実兄が抱く「想い」と、“雲隠れ状態”の中居氏を繋ぐ「家族の絆」
NEWSポストセブン
今年3月、日本支社を設立していたカニエ・ウェスト(時事通信フォト)
《カニエ・ウェストが日本支社を設立していた》妻の“ほぼ丸出し”スペイン観光に地元住人が恐怖…来日時に“ギリギリ”を攻める可能性
NEWSポストセブン
現在、闘病中の西川史子(写真は2009年)
《「ありがとう」を最後に途絶えたLINE》脳出血でリハビリ中の西川史子、クリニックの同僚が明かした当時の様子「以前のような感じでは…」前を向く静かな暮らし
NEWSポストセブン