放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、ローカル局の“奇跡”ジャニーズ特番について明かす。
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「よゐこ濱口、ジャニーズ入り!? A.B.C-Zとの夢のステージを追った メ~テレ『デルサタ』スピンオフ特番を9月23日深夜1時32分から放送決定!」なるリリースが届いた。
“メ~テレ”とは東海3県(愛知、三重、岐阜)が放送圏の名古屋テレビの通称。テレビ朝日系列で、東山紀之がキャスターを務める『サンデーLIVE!!』(10月1日スタート)の制作にも同系列で在阪のABCテレビと共に携わっている。
だが、『デルサタ』は、16年4月から毎週土曜日の朝、メ~テレのみで生放送してきたローカル番組。MCは件のよゐこ濱口優と地元・岐阜県出身の鈴木ちなみだ。
そんなローカル番組のスピンオフ特番で、ジャニーズの5人組アイドルグループ、A.B.C-Zのコンサートツアー名古屋公演に濱口がサプライズ出演。オファーから練習風景、当日の舞台裏までの一部始終が「メ~テレ開局55周年記念番組」の一本としてオンエアされるというのだ。テレビに携わる人なら、これが“奇跡”に近いことがわかろう。
関ジャニ∞やジャニーズWEST、関西ジャニーズJr.のレギュラー番組をもつ在阪局ならともかく、東海地方のメ~テレがジャニーズ事務所所属のアーティストと直に企画を進め、しかも特番にするまでには、いくつもの高いハードルがあっただろうと推察する。
ローカル局と芸能プロダクションとの関係は在京キー局のそれと比べたら「希薄」といっていい。これはジャニーズに限らないことなのだが、地方制作のワイドショーで流れるエンタメ系のVTRは、「配信」といって、系列キー局の取材班が撮影してきた素材を送ってもらい、それを編集してオンエアしている。