4月の放送開始から約半年、『やすらぎの郷』(毎週月~金曜昼12時半~、テレビ朝日系)が9月29日(最終回拡大45分SP)についに最終回となる。これまでのストーリーで鍵となったシーンが重なり合うように見事な終焉を迎えるが、その前にもう一度押さえておきたいポイントを解説します!
「倉本聰さん(82才)がこの作品で描こうとしたメッセージへ向けて、これまでに起こったすべてが必然的なエピソードだったとわかります。清野菜名さん(22才)演じるアザミ(榊原アザミ)を通して石坂浩二(76才)さん演じる(菊村)栄ちゃんの本心も全部明らかになっていきます」
そう語るのはプロデューサーの中込卓也さん。直近の放送では姫と加納英吉の死が描かれ、今後は栄とアザミの60才差ロマンスが物語の重要なキーワードとなる。
3.11の震災で亡くなった元女優・安西直美の面影を重ね合わせ、その孫で脚本家志望のアザミに、ほのかな恋心を抱く栄。直美はかつて栄を惑わし、それに気づいた妻・律子が自殺未遂を起こす原因にもなった。最終回へ向け、栄とアザミは2人きりで旅へ出る。その恋の結末には、アッと驚く展開が待ち受ける。
「正直、アザミに恋心を抱く栄は、若い女性視聴者にはちょっと抵抗を感じたかたもいたようですが(苦笑)、この半年間ドラマを見てくださったかたを絶対に後悔させないクライマックスになっています」(中込さん)
“人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇である”というチャップリンの言葉どおり、倉本さんは『やすらぎの郷』で栄の人生をとおして、人生の悲喜交々をユーモアたっぷりに描ききった。
終始やすらぐことのなかった栄ちゃんだが、ついにやすらげる郷へとたどり着くだろうか。
※女性セブン2017年10月5日号