放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、先日設立された「川島なお美動物愛護基金」と妻の遺志を継ぐ夫たちの想いを代弁。
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15年9月24日、肝内胆管がんのため亡くなった女優の川島なお美さん(享年54)の遺言による寄付を元に、夫でパティシエの鎧塚俊彦氏と、夫妻が所属する文化人団体『エンジン01文化戦略会議』の「動物愛護委員会」が引き継ぎ、設立された「川島なお美動物愛護基金」。
その設立発表会見と、グランプリにあたる「第一回 川島なお美賞」(女優の浅田美代子が代表をつとめる『tier love』(ティア・ラブ)と「ワンダフルパートニャーズ賞」(犬、猫用の車椅子の製造・販売を手掛ける『adoworks(アドワークス)』代表、忠 裕之氏、殺処分寸前の成犬レトリバーをゴルフ場の看板犬として活躍させる『ベルセルバカントリークラブ』総支配人・元木佳代子氏、茨城県動物愛護推進委員で、県立こども病院においてセラピー犬と共に病棟を訪問する傍ら、日本盲導犬協会デモンストレーターとしても啓発やサポートを続ける飯塚みどり氏)の授与式が同29日、都内で行われた。
「川島なお美動物愛護基金」は、かつて「私の身体の中には赤ワインが流れている」とテレビ番組などで発言していたワイン通の川島なお美さんが貯蔵していたワインをオークションにかけ、集まった約300万円に、鎧塚氏が200万円を加えた計500万円で設立された基金。
生前から愛犬・シナモンと、その息子のココナツを愛し、愛されていた川島なお美さんは件の「動物愛護委員会」が掲げる「飼いとげよう。」というコピーを考案。無償でポスターやチラシのモデルとして出演していたのを始め、動物愛護に関する法改正のための署名活動を全国で積極的に行っていた。
そしてコレクションしていたワインを手放し、得た金額をそのまま動物愛護のための基金の元にするという遺言を夫の鎧塚氏に託していたのである。