秋の運動会シーズン、全国の小中学校で異変が起きている。“廃止”が相次いでいるのが「組体操」だ。
「保護者の要望で続ける学校もあるが、事故のリスクを避けて廃止する学校が増えています」(教育評論家の親野智可等氏)
そうしたなかで生まれているのが“名ばかり組体操”である。
「プログラムには『組体操』と書いてあるのに、生徒が行進と整列を繰り返した後、肩を組んでラインダンスを踊るだけ。思わず“これで終わり?”と声が出てしまった」(群馬・中学生保護者)
安全意識の高まりから、他の定番競技も変貌を遂げている。
「障害物競争は、ハードルを跳び越える時に転ぶと危ないので、ハードルを“くぐる”競争に。パン食い競走も一度は“食べ物を無駄にしない”ようにと、その場でパンを完食してから走り始めるルールが採用されたのに、今度は急いで飲み込んで喉に詰まらせそうになる子供が続出。“危険すぎる”と今年から中止になった」(埼玉・小学生保護者)
もはや“走ると転ぶリスクがある”という理屈で競歩を導入しそうな勢いだ。
※週刊ポスト2017年10月13・20日号