女性セブンの名物記者“オバ記者”こと野原広子が、世の中の様々なトピックに意見をぶつける。今回のテーマは解散総選挙だ。
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「で、どうする?」。日本全国、選挙の秋。私のまわりも、話の最後は新党のこと。“政治は一瞬先は闇”というけれど、解散からこっち、闇の中で毎日ピンスポットが当たっているのは、小池百合子さんだけだしね。
選挙好きな友達は、「今は平成の戦国時代よ、下剋上。なんでもあり。それを作り出した彼女は歴史に残るね」と早いうちからハイテンションよ。
それが、ここにきて口が重たいんだわ。18才の“新有権者”の息子が「棄権する」と言うんだって。
「『選挙は国民の義務だ』と怒ると、『知らない候補者が急にニコニコと近づいてきて気味が悪いんだよ。そいつの公約だって、もし政党がバラバラになったらナシだろう。バカくさくね?』というの」
息子の一言で「気が抜けた」と彼女は言うけど、私は、「しがらみのない政治」というスローガンでずっこけたね。
この選挙区には刺客を立て、こっちには立てないという、“高度な政治判断”に、いったんは物わかりのいいふりをしようとしたものの、同時にこういう大人の事情を、全国の約240万人いる10代の有権者にどう説明するか、とも思うわけ。
「君たちの一票が明日の日本をつくる」とか、耳に聞こえのいいことを言って、持ち上げるのもいいけれど、本当のところどうなっているか。候補者は高校卒業したばかりの未成年にわかる言葉で、ぜひ語りかけてほしいわ。それ、私も聞きたいもの。
で、友達は息子に投票させることはあきらめたけど、「『どこの党も、どの有権者も×』と思うなら、白紙投票という方法もあるよ」と言うか言うまいか、悩んでいるんだって。「ハンパなことを教えていいか、考えちゃう」と。
それにしても地方によっては成人と交際したら“淫行”になる未成年者に、選挙権だけは成人扱いというのは、おかしな話!
※女性セブン2017年10月26日号