人を惹きつける毒舌や辛口コメントで引っ張りだこ。今、日本でいちばん忙しい男・梅沢富美男(66才)が新刊『富美男の乱』(小学館)を上梓した。そんな梅沢を『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)のコメンテーターに推薦したという宮根誠司が、梅沢を語る。
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梅沢さんと初めてお会いしたのは『ミヤネ屋』に出演してもらった2008年。ぼくの方から「梅沢さんをコメンテーターに」とプロデューサーに提案したんです。以来、ずっと仲よくさせてもらっていますが、実は番組以外では、いまだにお互い敬語で話しています。
挨拶も、「おぉー」って感じではなくて、深々と頭を下げる。本当に礼節を重んじるかたで、筋が通った生き方をするために、常に自分を律してる。「誰かに媚びたら、それができなくなる」という大切なことを知っている人なのです。だからこそ、言わなくちゃいけないことをズバズバ言えるんです。
ぼくの父は肺がんを患い、脳にも転移して、だんだん感情の起伏がなくなりました。そんなときに、ぼくは父を梅沢さんの舞台に連れて行ったんです。すると、父が舞台を見て笑うんですよ。もうそれは本当に嬉しそうにね。結局、これが父にできた最後の親孝行になりました。
感情を失った父がなぜ笑ったのかなって、ずっと考えていましたが、今回、梅沢さんの著書『富美男の乱』を読んで納得しました。梅沢さんの「愛」なんですね。本にも好きな言葉を「愛」だと書かれていますが、「愛」があるからこそ、どんなことにも真っ直ぐに取り組み、私たちと接する。だから私たちの心が動かされるんだと思います。こんな「梅沢イズム」が綴られた、大人へのメッセージがギッシリと詰まった一冊です。
※女性セブン2017年10月19日号