いざ、ボランティアを始めようと思った時に、「最初の一歩」をどう踏み出せばいいのか。「自分に何かできることはあるのか」「敷居が高そう」といった心配は無用だ。千代田区社会福祉協議会・ちよだボランティアセンターの清水昌代センター長が解説する。
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東京・千代田区におけるボランティア活動希望者の相談数は、年々増えています。年代別で見ると、2016年度は60代が155人、70代が120人でした。リタイア後の方の相談で多いのは、「私にできるボランティアはある?」というもの。
個別の団体にいきなり連絡することに迷いや不安を感じる方が多いようですが、まずは情報が充実している【1】地元の社会福祉協議会・ボランティアセンターに相談してみるのがいいと思います。
ちよだボランティアセンターでは、清掃活動や被災地支援、国際交流、障害者支援など、さまざまな活動情報が入手できます。ボランティア入門講座や職員同行での見学、体験などもある。実際の現場を見た上で、自分のイメージに合う活動を探していくことができます。
一言にボランティアといっても内容は様々で、【2】専門知識を活かした「プロボノ」というボランティア活動もある。たとえば、IT会社出身者が高齢者へのパソコン指導をするなど、現役時代の知識を活かす活動を探すのも一つの考え方でしょう。
初めてボランティアに参加する方は、「せっかく始めたのだから頑張らなくては」と肩に力が入ってしまうことが多いようですが、気負うことは全くありません。
むしろ大事なのは、決して無理をしないこと。【3】自分の生活スタイルを崩さず、“できる範囲で、できることをやる”というスタンスで参加してください。そのほうが長続きしやすい。