人を惹きつける毒舌や辛口コメントで引っ張りだこ。今、“日本でいちばん忙しい男”梅沢富美男(66才)が、世の中の納得できないことから極貧の少年時代まで、忖度いっさいなしでぶっちゃけた新刊エッセイ『富美男の乱』(小学館)を上梓した。そんな梅沢と共演経験のある大桃美代子が、梅沢の愛ある姿を語った。
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梅沢さんは「毒舌」で「怖い人」という印象が、一般的にはあるかもしれません。でも、実際は違います。
10年ほど前、伊勢に一緒にロケに行ったときに、民宿で豪華な舟盛りが出たんです。すると、梅沢さんは「ここに奥さんや劇団員を連れて来て食べさせたい」とおっしゃられたんです。それに「おれはたばこを吸うから」と、他の人から離れるために、バスのいちばん後ろに移動されたりしました。気遣いもさることながら、梅沢さんの根底には「愛」があると思うんです。
そんな梅沢さんだから、私たちの気持ちを代弁してくれるのでしょうね。テレビのコメントを拝聴していると「よくぞ言ってくれた!」と、痛快な気持ちにさせてくれる。お茶の間が求めるものを汲んで、演じている部分もあるのでしょう。さすが役者です。
著書で印象的だったのは、「割り勘をするようなセコい男とは絶対につきあうな」ということ。女性からすると、好感度の高い言葉です。女性に喜んでもらおうと頑張る男性は、今の時代、少なくなりました。次は私もそんな気骨のある人を選びたいと思います(笑い)。
笑いあり、涙ありのお話が詰まった本。「梅沢富美男」というエンターテイナーの底の深さを垣間見て、ますます好きになってしまった自分が嫌です(笑い)。
※女性セブン2017年10月19日号