10月にスタートしたNHKの連続テレビ小説『わろてんか』。吉本興業の創業者である吉本せいがモデルのヒロイン・てん(葵わかな・19才)は、薬問屋を営む厳格な父(遠藤憲一・56才)から“笑い禁止”を命じられ、退屈な日々を強いられる。そんなときに笑いをこよなく愛する旅芸人の藤吉(松坂桃李・28才)と運命の出会いを果たし、“笑い”とともに生きる道を選ぶ──。
吉本興業がモデルということで、芸人が数多く登場する本作。寄席や舞台で明治時代の芸を披露するシーンも多い。制作統括の後藤高久チーフプロデューサーが話す。
「松坂さんは歌舞伎をパロディーにした俄(にわか)や、傘回しなどの太神楽、奇術などを披露します。藤井隆さんは、後頭部にお面をつけ後ろ前反対で踊る後ろ面にも挑戦しています」
これらの伝統芸は、吉本興業の芸人をはじめ、各芸の師匠が指導を行っているという。吉本興業といえば、桂文枝(74才)、明石家さんま(62才)、ダウンタウン、雨上がり決死隊など、人気芸人が数多く所属する日本一のお笑いプロダクションだ。
「最近でも西川きよし師匠が『マッサン』(2014年)、板尾創路さんは『まれ』(2015年)、木村祐一さんが『ちりとてちん』(2007年)と多くの吉本芸人が朝ドラに出演しています。『わろてんか』にも藤井隆さんや矢野・兵藤の兵藤大樹さんがすでに登場しており、今後も吉本から大物が次々とサプライズ出演するのではと噂されています。もしさんまさんが出演すれば、1985年の『澪つくし』以来、32年ぶりのことになります。期待が高まりますね」(テレビ誌ライター)
◆てんは嫁ぎ先で苦労する?
てんの行く末はどうなるのだろうか。このドラマのナレーションを担当するNHKアナウンサー小野文惠さんに、今後の見どころを聞いた。
「きっと遠藤憲一さん演じる儀兵衛さんには泣かされると思いますよ。ナレーションを録音する前に撮影現場にも伺ったのですが、その時、おてんちゃんが継ぎはぎのある着物を着ていたので、“ははーん、京都の薬問屋のときとは違って、大阪の嫁ぎ先では苦労が待ち受けているのかもしれない…”と推理しています。きっとおてんちゃんはいろんな経験をして、最終的には逞しい大阪のおばちゃんになるのかも(笑い)。それまで私もおてんちゃんを全力で応援したい」
早速明日から、『わろてんか』で一日をスタートしてみては?
※女性セブン2017年10月26日号