スマホを長時間使用し続けることで、あたかも老眼のように、目のピントが合わなくなってしまう「スマホ老眼」という、身近で怖い目の病気が流行り始めた。
今、「スマホ老眼」が急に社会を騒がせ始めているのは、シニアに限らず10代からのあらゆる世代で発症するからだ。では、どうすればスマホ老眼を防げるのか。
もちろんスマホの使用時間を減らすことが先決だ。厚労省が2002年に改訂した、IT技術者向けに示した労働指針「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」で連続作業時間1時間を超えないことが望ましいとしたが、同様に、時間制限を主張する医師も多い。吉祥寺森岡眼科の森岡清史・院長が語る。
「長時間のスマホ視聴を抑えるだけでなく、スマホを見ている途中にいったん視線を離し、窓の外の看板や離れた場所にあるものを意識して見るのが重要です。視線をずらすことで、こわばった毛様体筋をリラックス、ストレッチさせる効果が期待できます。例えば、5秒間スマホを見てから5秒間、3メートル離れた時計を見る。これを1分繰り返しましょう。最低、1時間に1回の割合で行ないましょう」
目への負担やブルーライトが少ないスマホを選ぶことも対策になる。シャープは「ハイスピードIGZO」という特殊な液晶を搭載したスマホを発売している。
「2015年秋冬以降の機種に搭載されているハイスピードIGZOは、スマホ老眼に目が疲れにくいという特徴があり、照明の暗いところではブルーライトを自動的に抑える機能で、利用者の目への刺激を抑えることを目指しました」(シャープ広報担当)
※週刊ポスト2017年10月27日号