援助交際という言葉が新語・流行語大賞トップテン入りしたのは1996年のこと。それから20年が経ったいま、それは、大人が子供たちを利用して商売をする手段になった。子供の数が減るばかりのいま、大切に育てよう、はぐくもうというかけ声がある一方、弱い彼ら・彼女たちから搾取するビジネスを営む大人が消えない。ライターの森鷹久氏が、場所を変え、隠語を変えて生き延びる児童ポルノ業者の今を探った。
* * *
10月13日、ツイッター・ジャパン社は「日本における児童の性的搾取へのTwitterの取り組みの新しいご報告」と題した報告を同社ブログにて行ったが、その内容は、日本人にとって衝撃的な内容だった。同報告によれば、2017年上半期、援助交際を含む「児童の性的搾取に関するポリシー」に違反し凍結されたアカウントのうち実に38%が、日本に所在しているとみなされるユーザーによって運用されていたというのだ。
筆者はこれまで、援助交際を持ちかけるアカウント、児童ポルノの売買に絡んだ投稿を嫌というほど確認してきたが、今回のTwitter社の取り組みには、これまでにない同社の強い決意を感じる。最近までTwitter上に児童ポルノ画像を投稿し続け、今回アカウントを永久凍結に追い込まれたユーザー・X氏も、もはやTwitterから完全に追い出されてしまったことを受け入れざるを得なくなっている。
「単純な画像の投稿、援助交際を露骨に持ちかける投稿は、以前からアカウント凍結の対象だった。今回は隠語で援交を持ちかけていたアカウントや、同じく隠語を使って児童ポルノをやりとりしていたアカウントまで凍結された。Twitter社が凍結されたアカウントの情報を国際的な司法組織に報告しているともいわれ、多くの違法ユーザーがTwitterから追い出された格好です」(X氏)
X氏によれば、今回凍結されたユーザーの中には「円 1.5~ 池袋」「LJK 手のみ2~3」といった隠語を使って援助交際の募集を日常的に行うアカウントも多数含まれていた。それぞれ「援助交際希望池袋で15,000円から」「ラストJK(高校三年生) 手での行為のみ 2~3万円」といった意味合いだが、こういった書き込みも排除された。また、児童ポルノやそれを思わせるような動画、画像の書き込みだけでなく、一見、児童ポルノのやりとりには思えないような書き込みについても、Twitter社は厳しく対応しているのだという。