国内

東京五輪開会式 安倍、森氏、丸川氏の「我が物顔」見たい?

開会式で大きな顔?(写真:共同通信社)

 議院内閣制の日本では、総理大臣は国民の直接選挙ではなく、国会議員の投票で選ばれる。制度上はそうであっても、安倍晋三・首相が「国難突破」を掲げて解散・総選挙に踏み切り、有権者の信任を得た以上は、来年9月の自民党総裁選に出馬して3選を果たし、国政を担って危機を突破してみせなければならない。それが国民に対する責任というものだろう。

 ところが、自民党内では、安倍首相は余力を残したまま退陣し、総裁選も実施せずに後継指名で「キングメーカー」の座をめざすという見方が浮上している。

 その前例が1987年の「中曽根裁定」だ。中曽根康弘・首相(当時)は“死んだふり解散”で総選挙(1986年)に大勝して任期を1年延長したあと、影響力を残して退陣。その際、自民党は総裁選を行なわず、中曽根氏が安倍氏の父・晋太郎氏、竹下登氏、宮沢喜一氏の3人から後継総裁を選ぶことになった。中曽根氏は「後継総裁の指名について」という長い裁定文を書き上げ、3人を並べて「竹下登君」と後継指名し、力を見せつけたのである。

「安倍さんも憲法改正の発議を花道に勇退し、キングメーカーの道を選ぶ。政権禅譲をちらつかせることで石破茂、岸田文雄ら総裁候補たちに忠誠心を競わせ、長く裏の権力を握ることができる」(細田派中堅)

 1人の政治家が権力維持のために次の首相を決めるというやり方は国民不在の政治そのものだ。

 しかも、政権禅譲説の効果はすでに現われている。森友学園・加計学園問題で「首相は説明責任が足りない」と批判していた石破氏は安倍批判を一切しなくなり、改憲に慎重だった政調会長の岸田氏は自民党の選挙公約の柱に「自衛隊明記」の改憲を盛り込んだ。

関連記事

トピックス

氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
公益通報されていた世耕弘成・前党参院幹事長(時事通信フォト)
【スクープ】世耕弘成氏、自らが理事長を務める近畿大学で公益通報されていた 教職員組合が「大学を自身の政治活動に利用、私物化している」と告発
週刊ポスト
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
NEWSポストセブン