スポーツ

角居勝彦調教師 競馬のコンマ5秒差は「惜しい」のか

数々の名馬を世に送り出した調教師・角居勝彦氏

 レースで勝てなかった時、陣営は着順より勝ち馬との着差に注目するという。馬柱でも確認できるこの数字を予想にどう生かせばいいのか。数々の名馬を世に送り出した調教師・角居勝彦氏による週刊ポストでの連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」から、コンマ5秒差(0.5秒差)ならば挽回できる差なのか、についてお届けする。

 * * *
 前走ハナ差負けなら勝ったも同然、アタマ差、クビ差でも今度こそなんとかしてくれるのではないかと思うでしょう。とくに未勝利戦などでは、そういった馬に人気が集まるでしょう。

 さらにファンの感覚からすればコンマ5秒差くらいなら、と思うかもしれません。

 でも私たちの感覚としては「コンマ5秒も」です。同条件での巻き返しの目安はコンマ2秒差でしょうか。コンマ2秒差はほぼ1馬身。前の馬の影を捉えられるかどうかというところ。それを考えると、コンマ5秒差は相当に大きいことが分かります。

 しかし、場合によってはなんとかなる。どんな競馬でコンマ5秒差だったか。そこが大事です。

 まず展開。逃げて負けた時はまずい。逃げ切れずにコンマ5秒差がついた馬は、次走はコースや競馬場を変える場合が多いようですが、たいていは芳しくない。よく1400メートルで逃げきれなかったから1200メートルなら粘れるというけれど、コンマ5秒差の大差は埋めにくく、そう簡単ではないのです。

 一方、差し届かずのコンマ差ならば見込みはある。届かない馬はエンジンかけて動き出すまで時間かかる。不器用なタイプなので、競馬を覚えて上手に立ち回れば着差を埋められます。各コーナーの通過順を見れば、どういう競馬をしたか分かるはずです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

父親として愛する家族のために奮闘した大谷翔平(写真/Getty Images)
【出産休暇「わずか2日」のメジャー流計画出産】大谷翔平、育児や産後の生活は“義母頼み”となるジレンマ 長女の足の写真公開に「彼は変わった」と驚きの声
女性セブン
春の園遊会に参加された愛子さま(2025年4月、東京・港区。撮影/JMPA)
《春の園遊会で初着物》愛子さま、母・雅子さまの園遊会デビュー時を思わせる水色の着物姿で可憐な着こなしを披露
NEWSポストセブン
春の園遊会に参加された天皇皇后両陛下(2025年4月、東京・港区。撮影/JMPA)
《春の園遊会ファッション》皇后雅子さま、選択率高めのイエロー系の着物をワントーンで着こなし落ち着いた雰囲気に 
NEWSポストセブン
現在はアメリカで生活する元皇族の小室眞子さん(時事通信フォト)
《ゆったりすぎコートで話題》小室眞子さんに「マタニティコーデ?」との声 アメリカでの出産事情と“かかるお金”、そして“産後ケア”は…
NEWSポストセブン
逮捕された元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告(過去の公式サイトより)
「同僚に薬物混入」で逮捕・起訴された琉球放送の元女性アナウンサー、公式ブログで綴っていた“ポエム”の内容
週刊ポスト
まさに土俵際(写真/JMPA)
「退職報道」の裏で元・白鵬を悩ませる資金繰り難 タニマチは離れ、日本橋の一等地150坪も塩漬け状態で「固定資産税と金利を払い続けることに」
週刊ポスト
2022年、公安部時代の増田美希子氏。(共同)
「警察庁で目を惹く華やかな “えんじ色ワンピ”で執務」増田美希子警視長(47)の知人らが証言する“本当の評判”と“高校時代ハイスペの萌芽”《福井県警本部長に内定》
NEWSポストセブン
ショーンK氏
《信頼関係があったメディアにも全部手のひらを返されて》ショーンKとの一問一答「もっとメディアに出たいと思ったことは一度もない」「僕はサンドバック状態ですから」
NEWSポストセブン
悠仁さまが大学内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿されている事態に(撮影/JMPA)
筑波大学に進学された悠仁さま、構内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿「皇室制度の根幹を揺るがす事態に発展しかねない」の指摘も
女性セブン
奈良公園と観光客が戯れる様子を投稿したショート動画が物議に(TikTokより、現在は削除ずみ)
《シカに目がいかない》奈良公園で女性観光客がしゃがむ姿などをアップ…投稿内容に物議「露出系とは違う」「無断公開では」
NEWSポストセブン
長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン