スポーツ

SBは「勝つために何をすればいいか」考える大人の野球実践

強力SB打線を牽引する内川聖一(写真:時事通信フォト)

 日本シリーズで奮戦中のソフトバンクと、Bクラスでシーズンを終えた巨人。同じように補強資金が潤沢だが、その差は育成力、戦術など様々にあげられる。そして、監督の統率力にも違いがあるという指摘は少なくない。SB工藤公康監督はファームから上がってきた若手にチャンスを与える一方で、ケガの場合を除いて4番・内川聖一など柱となる選手を滅多に動かさない。

「CSでは松田宣浩が不調でも決してスタメンから外さなかった。チーム最多勝の東浜巨もローテーションを任せたことで大化けした。だから中心選手に自覚が生まれる。一方、巨人のように4番を阿部慎之介、マギー、村田修一とコロコロ変えてばかりでは皆が“自分の生き残り”を最優先に考えるようになる。一体感が生まれるはずはない」(ホークス番記者)

 パ・リーグの試合中継の解説を多く務める野球評論家・山崎裕之氏が語る。

「ソフトバンクの選手はサインが出てなくても進塁打を狙おうとか、凡打でも一塁へ全力疾走する姿勢が見える。また1試合目で失敗しても、2戦目、3戦目に生かそうとする。だから3連戦での負け越しが少ない。選手が“勝つために何をすればいいか”を考え、大人の野球をやっているのです。

 セ・リーグがDH制導入を検討しているというが、本質的な問題はそこではない。“当たり前の育成・コーチング”をしてきたかどうかの蓄積が大きな差になっている現実を巨人は受け取めるべきでしょう」

 戦力が足りなければファームから探してくるソフトバンクと、「よそから連れてくる」巨人では、選手のモチベーションや責任感がまるで違ってくるのは当然だ。「カネを注ぎ込む」より前に重要なのは意識改革だろう。

※週刊ポスト2017年11月10日号

関連記事

トピックス

母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん、母・佳代さんのエッセイ本を絶賛「お母さんと同じように本を出したい」と自身の作家デビューに意欲を燃やす 
女性セブン
日本館で来場者を迎えるイベントに出席した藤原紀香(時事通信フォト)
《雅子さまを迎えたコンサバなパンツ姿》藤原紀香の万博ファッションは「正統派で完璧すぎる」「あっぱれ。そのまま突き抜けて」とファッションディレクター解説
NEWSポストセブン
国民民主党の平岩征樹衆院議員の不倫が発覚。玉木代表よりも重い“無期限の党員資格停止”に(左・HPより、右・時事通信フォト)
【偽名不倫騒動】下半身スキャンダル相次ぐ国民民主党「フランクで好感を持たれている」新人議員の不倫 即座に玉木代表よりも重い“無期限の党員資格停止”になった理由は
NEWSポストセブン
ライブ配信中に、東京都・高田馬場の路上で刺され亡くなった佐藤愛里さん(22)。事件前後に流れ続けた映像は、犯行の生々しい一幕をとらえていた(友人提供)
《22歳女性ライバー最上あいさん刺殺》「葬式もお別れ会もなく…」友人が語る“事件後の悲劇”「イベントさえなければ、まだ生きていたのかな」
NEWSポストセブン
4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
永野芽郁、4年前にインスタ投稿していた「田中圭からもらった黄色い花」の写真…関係者が肝を冷やしていた「近すぎる関係」
NEWSポストセブン
東京高等裁判所
「死刑判決前は食事が喉を通らず」「暴力団員の裁判は誠に恐い」 “冷静沈着”な裁判官の“リアルすぎるお悩み”を告白《知られざる法廷の裏側》
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《インスタで娘の誕生報告》大谷翔平、過熱するメディアの取材攻勢に待ったをかけるセルフプロデュース力 心理士が指摘する「画像優位性効果」と「3Bの法則」
NEWSポストセブン
永野芽郁
《永野芽郁、田中圭とテキーラの夜》「隣に座って親しげに耳打ち」目撃されていた都内バーでの「仲間飲み」、懸念されていた「近すぎる距離感」
NEWSポストセブン
18年間ワキ毛を生やし続けるグラドル・しーちゃん
「女性のムダ毛処理って必要ですか?」18年間ワキ毛を生やし続けるグラドル・しーちゃん(40)が語った“剃らない選択”のきっかけ
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《田中圭に永野芽郁との不倫報道》元タレント妻は失望…“自宅に他の女性を連れ込まれる”衝撃「もっとモテたい、遊びたい」と語った結婚エピソード
NEWSポストセブン
上白石萌歌は『パリピ孔明 THE MOVIE』に出演する
【インタビュー】上白石萌歌が25歳を迎えて気づいたこと「人見知りをやめてみる。そのほうが面白い」「自責しすぎは禁物」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《お泊まり報道の現場》永野芽郁が共演男性2人を招いた「4億円マンション」と田中圭とキム・ムジョン「来訪時にいた母親」との時間
NEWSポストセブン