日本高血圧学会のガイドラインでは、上(収縮期)の血圧が140mmHg以上、下(拡張期)が90mmHg以上で高血圧と基準が示されている。しかし正常値の範囲内であっても、瞬間的に180mmHgほどにまで血圧が急上昇することがある。これを「血圧サージ」と呼ぶが、血圧サージは予期せぬタイミングでの脳卒中をも引き起こす。この血圧サージを防ぐ対策にはどのようなものがあるか。
●起床時に暖房を
東京都健康長寿医療センター顧問の桑島巌医師のアドバイスによれば
「温かい布団から出るときに血圧は急上昇しやすい。エアコンのタイマーをセットして起床時間の30分前から室内を暖めておくとよい」
●足元の温度に注意
体温や血圧に影響を与えやすいのが、“第二の心臓”と呼ばれるふくらはぎ周辺だという。南三陸病院副院長の西澤匡史医師も、注意喚起を呼びかける。
「床上1.1メートルの高さと、床上10センチの温度変化を比べると、後者のほうが血圧に大きく影響するという研究もありました。冬場は床暖房やスリッパ、靴下などで足元を冷やさないことが大切です」