ワイドショーを騒がせた松居一代による離婚騒動から4か月。その渦中にあった船越英一郎が、“復活”しつつある。主演ドラマがスタート、司会を務める『ごごナマ』では余裕の表情を見せることも。船越の“今”についてコラムニストのペリー荻野さんが綴る。
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先日、NHKBSで新番組『赤ひげ』がスタートした。ご存知の方も多いと思うが、『赤ひげ』は、江戸時代、実際にあった庶民のための無料診療所「小石川養生所」を舞台に無骨だが心優しいベテラン医師“赤ひげ”と長崎で修行した若い見習い医師がぶつかりながらも、貧しい人々を救おうと奮戦する物語。元祖ヒューマン医療ドラマといってもいい名作だ。
その赤ひげを演じるのは船越英一郎。「2時間サスペンスの帝王」といわれた船越が、かつて黒澤明監督の映画版で三船敏郎(ヴェネチア国際映画祭で男優賞獲得)、テレビでは小林桂樹、萬屋錦之介など名優が演じた大役に挑んでいる。
思えば、今年を振り返って、一番「あれは何だったのか?」と思い出されるのは、松居一代の動画投稿と失踪騒動?だろう。ワイドショーで連日取り上げられたわりに、いったい何があったのかよくわからず、その後、松居一代ご本人は元気よくボランティアをしている姿も放送された。まさに「騒動」だったわけだが、その期間、多くの人が注目したのは妻に糾弾される形になった船越英一郎の動向であった。
しかし、船越は一切騒動について語らず、地道に仕事を続ける道を選んだ。生放送のNHK『ごごナマ』司会もどうなることかと思ったが、少々げっそりしているようには見えたものの、コツコツ継続。思えば、それが「俳優船越英一郎」としては正解だったといえる。