これまでに400以上の温泉を巡った本誌・女性セブンの名物記者“オバ記者”こと野原広子(60才)が、第1回温泉旅行検定試験で全国第1位になった温泉研究家の藤田聡さんに、「名湯」について話を聞いた。
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「名湯の条件は?」と藤田さんに聞いてみると、「源泉かけ流しであること」と即答。「かけ流し」とは、湯船に注がれているお湯と同じ量が溢れている状態で、そのお湯が源泉から直接引かれた温泉を「源泉かけ流し」というのだそう。
「もう1つは、お湯の鮮度。大きな湯船だからといって無条件に喜んだりしてはダメなんです。考えてもみてください。大勢の人が入る大浴場のお湯を、どんどん入れてじゃんじゃん流すほど、湯量が豊富な温泉はそうありません。大浴場に出入りさせる湯量がほんの少しで、そこに大勢の人が入浴したら、温泉の成分は弱まってしまいます」
だから、湯量に合わせた湯船かどうか、藤田さんはそこを見る。お湯の入れ替え時間も要チェックで、新鮮な一番風呂ならいうことなし。温泉の泉質がどうこう言うのはそれからだって。
ちなみに、私が選んだ温泉名を告げたら、一言、「マニアック」と言われたわ。
■森のスパリゾート 北海道ホテル(北海道)
・住所:帯広市西7条南19丁目1 帯広空港から直行バスで30分。JR帯広駅から車で5分 1泊2食付きで2万7400円~ 日帰り温泉は1000円
・泉質:モール泉
“モール泉”は植物性で、他にないすべすべ感がある。約100年前、十勝川温泉で名づけられ、20年ほど前までは十勝川温泉とドイツ連邦共和国のバーデンバーデンでしか確認されていなかった。
特に北海道ホテルのお湯はおすすめで、設備や食事も一流。他の宿に泊まっていても、日帰り入浴と食事に行きたいほど。
※女性セブン2017年11月23日号