日本代表の「エースナンバー」をめぐり、不協和音が生じている。11月14日まで欧州遠征に臨むサッカー日本代表。FIFAランキング2位のブラジル、同5位ベルギーと対戦するという貴重な試合でのメンバーが発表されたのは先月31日のこと。これまで代表の中心にいた本田圭佑、岡崎慎司、香川真司の3選手が外れたことが波紋を呼んだ。
とくに物議を醸しているのは、長年エースナンバー10番を背負ってきた香川の落選である。本人も発表の翌日、「それ(落選)の理由は分からないですし、逆に聞いてみたいところはある」などとコメントし、不満を隠さなかった。
その余波は、日本代表のユニフォームを提供するアディダスにも広がっているという。
「アディダスは今月6日に、ロシアW杯で使用する新ユニフォームを発表したのですが、個人スポンサー契約を結んでいる香川にそれを着せて、自社のホームページで大々的にプロモーションしているんです。タイミングが悪いとしか言いようがない」(スポーツ紙記者)
代わりに代表の10番を背負うことになったのは、エイバル(スペイン)で活躍する乾貴士だ。
ところが7日、新背番号の発表後に「10番は嫌です」「10番は真司のものだと思っている」と発言しているのだ。
「乾と香川は同い年で、かつてセレッソ大阪で同僚だった。海外でプレーする現在も互いに連絡を取り合う仲ですから、10番を奪う形になった乾としては気まずい限りでしょう」(同前)