国内

白石容疑者 自分に不利なことばかり供述する不気味さ

アパートからはノコギリも発見された(写真:時事通信フォト)

 神奈川県座間市のアパートから男女9人の頭部遺体が見つかった事件の「続報」が連日メディアを賑わせている。次々と明らかになる白石隆浩容疑者(27)の「新証言」に、少しずつ“違和感”が広がっている。

 事件を取材する社会部記者からは困惑の声が漏れた。

「捜査関係者からどんどん新しい供述が出てくるのでこちらも続報を打てますが、容疑者はまだ捜査の裏取りが進んでいないところまで明かし、自分に不利になることばかり供述している。なぜこんなにしゃべるのか。理解できなくて不気味です」

 白石容疑者はツイッターに〈首吊り士〉と名乗ったアカウントで自殺志願者を募り、「楽に殺してあげる」などと自殺幇助を示唆。別のアカウントでは自らに自殺願望があると投稿して心中を持ちかけていた。

 一方で逮捕後の白石容疑者は、「自分が自殺希望者だというのはうそだ」(朝日新聞11月5日付)、「女性を殺害して金を奪おうと考えた」(読売新聞11月6日付)と、饒舌に“殺意”を供述。手口についても、「気絶させた上で、ロフトにくくりつけたロープに首をかけ、つるして殺した」(同11月5日付)と詳細に語っている。

 凶悪犯罪の容疑者が、裁判まで黙秘するケースも珍しくないなか、白石容疑者はまるで違っている。

※週刊ポスト2017年11月24日号

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